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1、ホリスティック(全的)な健康観に立脚する治療院

☆ニュージーランド北島のフカ・フォール。この水の流れを見ていると、心臓がドキドキした。この水の青さに感動した。
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1:ホリスティック(全的)な健康観に立脚する治療院

 人間を「体・心・気・霊性」等の有機的統合体ととらえ、社会・自然・宇宙との調和にもとづく包括的、全体的な健康観に立脚する。


 これはいきなり、なんと難しいテーマだろうか。こういうことが、わかっている人なら、本当に素晴らしい学者や芸術家、そして、治療家になれることだろう。私は、今から七年前に鍼灸マッサージ師を目指して、専門学校で西洋医学必須の「解剖学」を学んだ。人の身体の構造。仕組み。それはこの仕事をするために欠かすことができない学問であると言えた。その解剖学も人類の科学の発達と共に進歩した。具体的にいうなら顕微鏡である。光学顕微鏡から数万倍の倍率を持つ電子顕微鏡へ発展を遂げることで、解剖学も更に進化した。例えばその具体的例が、「DNA」である。人体の細胞も更に細かく捉えることで、より医学も更に進歩した。

 ところが、それはあるまでも「目に見える世界」の延長でしかない。私が西洋医学に不満を感じるのはその点である。現代人は科学を尊重するあまり、科学的に証明されないものには、価値をおこうとしない。だから、大切なものを見失いがちである。特に大切なものは、「目に見えない世界」に存在する。人間の身体ひとつとっても実は、目に見えない部分が大きい。私の師匠は、ある日。「人の身体というのは、肉体の奥に、エーテル体、幽体、霊体。というように何層にも分かれているんです。だから、人間の身体は治りにくいんです」ということを私に教えてくれた。正直のところ、私にはそのことが、よくわかってはいない。ただ、人間には、目には見えないが、こころというものがあって、そのこころと身体が、深く結びついいていることはよくわかっている。師匠がよくいわれる。「カラダだけ治していてもダメです」というのは、そういうことだと思う。

 人間を「体・心・気・霊性」等の有機的総合体とらえる。というのはそういうことなのだろう。この中で目に見えるものといえば、肉体のみである。だから西洋医学が、その肉体の部分しか扱わない学問だとしたら、やはりそれは、いくら立派に見えても、底の浅い初歩的な、最も基礎的な「医療」にすぎないのではないだろうか。少なくとも東洋医学では、「気」が、エネルギーそのもで、自然界に存在するエネルギーと変わりないものであることを主張している。そして、それが人間の身体自体が、エネルギーそのものであり、それを「気」というふうに捉えているのである。だから、私は、東洋医学を学ぼうと思ったのである。より大切なものは、目に見えないところに存在するのである。

 それにしても、近代西洋医学は、どうして精神科・内科・整形外科というように人間の身体を分割するように細分化してしまったのだろう。それが、はたして「専門的」ということになるのだろうか?はたして人間の身体が科学のように細分化できるものなのだろうか。例えば「うつ病」の人を診るのに、この3つの科をわけて考えることはできない。うつ病を患う患者さんは、肩が凝り腰痛があり、内蔵や消化器官が弱り、こころを病んでおられるというのが普通である。だから、患者さんを中心に考えた時、複数の専門のお医者さんに見てもらわなければならない。こんな、理不尽なことが起こりうるのである。そういう意味では、東洋医学は、こころと身体を切り離して考えることはしない。むしろはじめから切り離して考えることは、あり得ないという考えである。見方も治療も全て「全体的」なのである。

 最後にみなさんは、地球交響楽「ガイヤシンフォニー」という自主上映の映画をご存知だろうか。この映画は、日本人の何千万人の人が、口コミから上映会場に足を運び、感動してしまい思わず涙を流してしまう。おそらく映画史上、最も人気のある映画といえるだろう。この映画の主題は、私たちは、地球(ガイヤ)という生命体に生まれた。ひとつの存在である。全ての物がつながっている。それを気づかせてくれるのが、この地球交響楽という映画なのである。少し私の言葉に不足があるような気がする。そこで、この作品を作った龍村仁監督の言葉を借りることにする。「世界的な遺伝子学者も、宮大工さんも、ダンサーも、小説家も、それぞれが自分自身に固有な体験を通して、究極で同じことに気付いている。それをひとことで言い表すのは不可能だが、敢えて言ってしまうと、全ての生命は、その個体性、時代の違いを超えてひとつながりのものであり、私たちはその大きな宇宙的な生命の一部として、今ここに活かされているのだ、という気づきだろうか。」龍村仁『地球(ガイヤ)のささやき』より。

 私は、この映画を見るまで、「社会・自然・宇宙」をそのように考えたことがなかった。だから、はじめは、やたらと涙が出てきて止まらない。そのわけがわからなかった。しかし、それは「みんな繋がっているんだ」という気づきだったのである。もしみなさんもこの映画に興味を感じたなら、ぜひ、上映会場に足を運んで観てほしい。そろそろ、これから地球交響楽ガイヤシンフォニー第7番が始まるはずである。私も「医療は、西洋医学だ。東洋医学だ」という気持は全くない。医療の世界も、患者さんを中心に「統合」の時代を迎えている。それが「ホリスティックな医療」なのである。