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風邪をこじらせてしまった人には短期絶食をすすめます

029.gif 風邪をこじらせてしまった人には短期絶食をすすめます

 温暖化の影響で今年の夏は、大変な猛暑となった。また、残暑も長く、ようやく涼しくなったこの時期に体の変調を訴える人は多い。今年は風邪をひく人が多いのもそのひとつである。免疫力が低下しているところに、急激な温度の変化は、どんなに若い健康体の人でも順応しにくい。ましてや、体の弱いお年寄りや子供等は、尚更ついていけない。中には、長く風邪をこじらせ、余病を併発されている方も多いときく。随分お困りなことだろう。そんな方にこそお勧めしたいのが、「短期絶食」である。

 免疫力を高めるという点では、胃や腸の働きは実に大きい。その胃や腸が弱っている時に、何を食べるべきかなんて、ナンセンスなことを考えるのはやめた方がよい。疲れた体を休めるように、胃や腸にも休養を与えるのは、自然な考え方ではないか。それに、風邪や病気にかかった人の身体は疲れきっている。「疲れている」というのは、肝臓の働きも弱り、黄色い信号が点滅し始めているということである。それなのに、病院では、これでもかというくらいに薬が処方されるのが現状ではあるまいか。薬は、そのほとんどが「化学化合物」である。ところが、肝臓は、「化学化合物」処理工場ともいわれている。だから、その「化学化合物」である「薬」は、いってみれは肝臓にとっては、すべて「毒物」なのである。

 風邪は、普通なら何もしないでゆっくりと家で3日間ほど寝ていれば治るものである。ところが、それでも治らない。休養をとりながらも風邪をこじらせてしまったというのは、疲れている体に、無理やりいっぱい栄養のあるものを食べさせようとした結果である。それに、よかれと思ってやった「薬」という名の「毒物」を多量に飲まされてしまったことが原因であると考えてもおかしくはない。どうやら栄養学を含めて西洋医学というものは、「足し算」が好きらしい。何かことあるごとにやれ、栄養だとか、症状にきくといわれる薬を使い。また更に別の症状がでると別の薬が処方さる。こうして薬の量が更に増えていく。まさに、算数でいう「足し算」そのものである。

 ところが、これから勧める「短期絶食」の考え方は、完全に「引き算」である。人間の身体を総合的に考えて過剰が高じた場合、それを取り除くという考え方である。身体に何が負担になっているのかを考えたとき、それを取り除こうとする考えは、決して悪い考えではない。だから、もし風邪をこじらせて困っている方がいたなら、ものは試しにやってみるのもいいのではないだろか。仮にその考え方が間違っていたとしても、人間の身体は、1日から3日くらいの「絶食」でどうにかなるものではない。栄養を「ひく」のではなく、生きるために必要なものを生み出すと考えてほしい。





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029.gif アンドルー・ワイル博士の短期絶食の方法

☆これより「ナチュラルメディスン」から引用する

第十三章 簡単な自己療法

断食……断食の効果には、ちゃんとした生理学的な裏づけがある。からだの中でもっとも大きく、かさばった器官であることからもわかるように、消化器はふつう働くだけで大量のエネルギーを消費している。食べないという単純な行動によって消化器系を休ませると、からだは余った大量のエネルギーを治療のために使うことができる。断食と水(あるいは水とハーブティー)以外には何も摂取しないことである。果物やフルーツジュースだけをとる方法もあるが、それは断食ではない。

 断食には二種類の方法がある。短期断食と長期断食だ。両者はやり方も効果も非常に違っている。短期断食は一日から三日間、水以外に何もとらないという方法だ。短期断食でも意識と生理が変化する。風邪・インフルエンザ・その他の感染症・中毒症状の家庭療法にはもってこいの方法だ。断食と安静精神状態の安定の三つを組み合わせれば、生まれ変わったように爽快になれる。たった一日の断食で五感は鋭くなり頭脳が明晰になり、からだが軽く活気がでるという人はたくさんいる。その感覚が好きで、週に一日は断食するという人もいる。

 長期断食は三日以上連続して断食する方法である。専門家の指導なしに長期断食は試みてはならない。長期断食は一種の荒療治であり、危険をともなう。わたしはい一月から三ヶ月もの長期断食をして好結果を得た人たちを知っている。また長期断食によって、他の治療ではどうしても治らなかった。気管支喘息、慢性関節リュウマチ、潰瘍性大腸炎等が完全に緩解した例も見てきた。わたしもたまに患者にすすめることがあるが、わたし自身は、長期断食の指導をする資格はない。長期断食は必ず経験豊かな専門家のいる施設で行われなければならない。

 病気になったときに短期断食をしてみようと考えている人のために、覚えておくべきポイントを紹介しておこう。

◎必ず大量の水を飲むこと。これは便秘の予防になり、泌尿器系が感染による毒性産物を排出するのを助ける。

◎エネルギーを温存すること。断食中に通常の活動や、いつもやっている運動をつづけようとしてはならない。

◎保温に注意すること。断食中は体温が低下する。とくに気温が低いときは寒気にあたらないようにすべきだ。暖かい服を着て、暑いハーブテーなどを飲もう。風呂に入るのもいい。

◎分別ある復食をすること。断食期間が終わったら、少量の野菜ジュースか果物ジュース、ごく少量の軽く、あっさりした食事から復食をはじめる。いきなりピザ屋に駆けこむのは病気になりに行くようなものだ。

037.gif わたしも今日の時点で、「短期絶食」を行っている。また次回にその報告をしようと思っている。