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秋は大人の恋の始まり

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 ブログ仲間のKさんから、感化されてしまったわたしは、ちょっと「大人の恋」について考えてみた。普段、全く色気のないわたしのブログだが、少しは違う色が出せるのだろうか?

 昔から「好きな季節はいつ?」って聞かれたら、迷わず「夏」って答えていた。海に山に、渓流。夏は、どの季節よりもエネルギッシュで、「生きている」という実感があった。そして、どんなに汗臭いにおいを感じた昼を過ごしても、ひとたび、夜になると、ひと風呂浴びた後のさわやかさは格別だ。外気の涼しい風ががさわやかで、ひとくちビールを飲みほせば、こころも身体も潤い昼間の暑さも、まるでなかったように、すべて全部忘れられた。明るく開放的な夏が、他のどんな季節よりもわたしには、セクシーに感じられた。

 ところが、最近のわたしは、ずいぶんと変わってしまった。あれほど過ぎ行く夏を惜しみ、夏の終わりが、むしょうに寂しく感じられていたのに。そんなわたしが、今では、秋の訪れを、密かに待ち望んでいるではないか。本当に人間て変われば変わるものだなと、つくづくそう感じられずにはいられない。しかし、それも無理のないことだろう。気がつけば、人生の折り返し地点を、もうすでに通過している。若い若いと思っていたわたしだが、そのわたしも、いつしか人生の秋を迎えていた。

 しかし、そういう感傷をすべて払拭したとしても、秋は素晴らしいと思えるようになった。碧(あお)くどこまでも澄み切った空の色。どこかクールなからっとした風。燃えるようなにぎわいを見せる木々の葉の色。それは、まさに円熟を魅せる大人の装いのようである。そして何よりも、秋の夜は、美しい虫たちの求愛の競演に大人の恋のはじまりを予感させられる。しかし、夜を通して続けられる虫たちの求愛は、あまりに情熱的で、魅力的でもあり、哀しくもある。

 そもそも「大人の愛」ってなんだろう。もし、人生に色気や恋心がなくなってしまったら、その時点で、男として、女としての人生は終わっている。やはり、世界はこれほど多くの人がいて、多くの出会いがあるのだから、人が人を好きになって、何の不思議があろうか。男が女を愛し、女が男を愛す。むしろ人を好きになれない方が、不自然ではないだろうか。この世界は、人以外のすべての生物は、愛と自由に満ちている。なぜか人間だけが、理性の働きにより、倫理や道徳に縛られている。しかし、それは乗り越えられない壁とはいえ、人間も他の生物と同様に、無限の生命(いのち)を生きているわけではない。自らが生まれ、与えられた命は、ひとつ、ただ一度の人生である。誰もが「後悔」の二文字は、自分の墓に持ち込みたくないのではないだろうか。

 だとしたら、「大人の恋」を成就させるためには、自らの中に、いくつかのルールをつくることだ。「相手のために、一度ついたウソは、最後までつき通さなければならない。ウソはいけないことだが、人は正しいか、正しくないかで生きているわけではない。あくまで、人にはウソはついても、自分のこころにだけは、ウソ偽って生きることがあってはならない」そして、「互いに、恋をする相手には、最大限に相手の立場を尊重し、相手の自由を束縛してはならない。自らのこころにいつでも、ブレーキをかけながらすすめる」それが「大人の恋」というものだろう。それが出来れば、いつでも、「大人の恋」が始められそうな気がするのだが、やはり、大人の恋には、いろんな意味でほろ苦いものが最後までつきまとうのではないだろうか。その覚悟がなければ、最初から「大人の恋」は、始めるべきではない。リスクがあるから、「大人の恋」なのだ。

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by yakura89 | 2011-09-09 05:00 | 島田市