エンドルフィンは自然治癒力のみなもと

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029.gif エンドルフィンは自然治癒力のみなもと

 わたしは以前、「肩こりも腰痛も筋肉のコリがほぐれて楽になるのではなくて、脳からエンドルフィンが出るから、コリがほぐれるのだ」ということをブログに書かせてもらった。最近は「神経反射療法」という治療方法を確立してから、その気持ちはいっそう強くなった。ただし、これは見える世界のものと、見えない世界のものという判別でいえば、明らかに見えない世界のものである。だから、実際にエンドルフィンが出たかでないかということは、患者さんの反応とか、実際に患部を触っての自分の感触を信じるしかない。もうひとつ、あげるとしたら、患者さんの表情の変化だろう。「ビフォアー」「アフター」という言葉があるが、写真んに残しておいたらおもしろいかもしれないが、本当に表情が変わる。あの明るくなった笑顔は、明らかに別人を思わせるくらい違っている。そういう意味では、「エンドルフィン」は、「幸福を呼ぶ媚薬(びやく)」といったところだろう。今日は、「エンドルフィン」について少し触れてみたいと思う。最初は「Wikipedia」より、解説を引用させていただくことにしよう。

072.gif エンドルフィン「Wikipedia」より

エンドルフィン (endorphin) は脳内で機能する神経伝達物質のひとつである。
内在性オピオイドであり、モルヒネ同様の作用を示す。特に、脳内の報酬系に多く分布する。内在性鎮痛系にかかわり、また多幸感をもたらすと考えられている。そのため脳内麻薬と呼ばれることもある。
マラソンなどで長時間走り続けると気分が高揚してくる作用「ランナーズハイ」は、エンドルフィンの分泌によるものとの説がある。二人以上で走ると効果が高い。また、性行為をすると、β-エンドルフィンが分泌される。β-エンドルフィンには鎮痛作用がある。

この脳内伝達物質は1975年に、異なる2つのグループによってそれぞれ発見された。
1つめのグループは、スコットランドのJohn HughesとHans Kosterlitzで、彼らは豚の脳からこれを発見した。彼らは、この物質を「エンケファリン」(ギリシア語で「脳」を意味する)と名づけた。
ちょうど同じ頃、アメリカ合衆国のRabi SimantovとSolomon H. Snyderは、仔牛の脳から同様の物質を発見し、彼らはこれを後に「エンドルフィン」と名づけた。Roger Guilleninらも豚の視床下部、脳下垂体などからモルヒネ様物質を抽出して、エンドルフィンと名づけた。この語は「脳内モルヒネ」を略したものであり、「体内で分泌されるモルヒネ」の意味である(モルヒネはペプチドではなく、動物内では分泌されず、いくつかの植物によってのみ生産される物質である)。

作用 「Wikipedia」より

βエンドルフィンは、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)などと同一の前駆体であるプロオピオメラノコルチン(POMC)に由来する。PAGに投射する視床下部弓状核のニューロンがエンドルフィンを分泌する。ストレス時に視床下部からCRFが分泌されると、下垂体前葉からPOMCから切り出されてACTHとβエンドルフィンが1:1の割合で放出される。
β-エンドルフィンは、μ受容体に作用し、モルヒネ様作用を発揮する。ストレスなどの侵害刺激により産生されて鎮痛、鎮静に働く。鎮痛作用はモルヒネの6.5倍の効果。 βエンドルフィンが中脳腹側被蓋野のμ受容体に作動し、GABAニューロンを抑制することにより、中脳腹側被蓋野から出ているA10神経のドーパミン遊離を促進させ、多幸感をもたらす。
βエンドルフィンはかゆみを増強させる。ストレス時に放出されるCRFが下垂体のACTH産生細胞らに働きかけることで活性化されるエンドプロテアーゼが、POMCを分解することにより産生され、かゆみを増強させる。
エンドルフィンは社会的安心感に関与することをJaak Pankseppによって発見された。
幼弱イヌとモルモットにモルヒネを与えると、母親から隔離された時に泣くことが少なくなる傾向が見られた。別離の苦痛の症状が緩和される。ナロキソンを投与すると、泣く頻度が増加した。
ヒヨコでも同様で、モルヒネを与えると泣く頻度が減少した。また、お椀を形作った人の手の中に包まれたときのヒヨコは、30〜40秒以内に目を閉じ、あたかも「模擬的な巣」の中にいるかのようになるが、モルヒネを注射すると反応が早まり(約9〜12秒)、ナロキソンでは延長した(約76〜124秒)。

分子生物学 「Wikipedia」より

モルヒネ様ペプチドには、少なくとも3系列が存在する。エンドルフィン分子は、大型ペプチド前駆物質を分泌する、プロ-オピオメラノコルチン(POMC)と呼ばれる遺伝子によって符号化されている。このPOMCは、視床下部の弓状核と下垂体において発現されるようである。最も良く知られたエンドルフィン分子は、アルファ、ベータ及びガンマの各エンドルフィンである。その中でも、ベータ・エンドルフィンは苦痛除去の時に最も現れるとされる。



029.gif 精神安定剤や鎮痛剤はエンドルフィンをまねて作られている
 
 少し言葉が専門的過ぎてあまりよくわからなかった人が多いだろう。簡単にいえば、エンドルフィンは視床下部から分泌されるホルモン一種で、神経伝達物質のひとつである。これに似た働きをするものに、麻薬や麻酔のようなものがある。つまり痛みや苦痛を取り除く働きがある。つまり、鎮静・沈痛・苦痛症状の緩和に効果を発揮することがわかる。ただしこちらは、人間がつくり出した、麻薬や麻酔と違って副作用は一切いない。人間にとってはいいことずくめである。

 麻薬や麻酔は、わたしたちの日常からは、あまり縁があるものではない。しかし、肩こりや腰痛が重症化して運動器系の疾患、あるいは、うつ病などの精神疾患には、よく使われる薬として、精神安定剤や抗うつ剤や睡眠導入剤や鎮痛剤は、比較的にわたしたちの身近にある薬である。というより、現代人の中には、それがないと仕事が続けられない。日常生活に支障が出る。ということで、体にあまりよくないことを承知で、飲み続けている人が多い。これは見方を変えれば、こういう人の体は、脳からこの「エンドルフィン」が出にくいということがいえる。だから、薬に頼らざるを得ないという状況が生まれている。これは、かなり悲劇的な状況といえる。つらいから薬を飲む。多少は、飲むと改善されるから、さらに飲む。しかし、完全によくなるということはないから、さらに飲み続けるしかない。しかし、このようにして、薬に頼る生活が習慣化すると、そこから抜け出せなくなってしまうというさらに恐ろしい状況が待っている。

 以前にブログにも書いたことがあるが、わたしたちの体は、大変怠け者である。だから、「エンドルフィン」に変わるような薬を飲みはじめると、「それでは、わたしは、もう作らなくてもいいんだね」って、そういうような考え方をするらしい。それは、花粉症やアトピー性皮膚炎の薬の「ステロイド」や、糖尿病の「インシュリン」にしても皆同じである。だから、それらの薬を使う時には、そういうことを覚悟のうえで飲まないと大変なことになる。しかし、医療関係の人間でそんなことを言う人間はほとんどいない。医者も看護婦も薬剤師にしても、薬を処方しても、そういう説明をしない。薬には作用と副作用が必ずあるが、それらの医療者から、副作用についての説明をきいたことがない。人間のからだは、薬に頼らない方がいいに決まっている。それがどうしてもそうはいかなくなったとき、短期間に薬を使って治す努力をしなければならない。絶対に、長期間にかけての薬の服用はいけない。それがその人の命取りになることもあるからだ。それにしても、「よく似ていて、似ていざるもの」それが、「エンドルフィン」と「精神安定剤」などの一連の薬物である。一方は、自然治癒力のみなもととなるものだが、かたやもう一方は、自然治癒力の役割の妨げになっているといわざるを得ないのである。
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by yakura89 | 2011-12-04 11:59 | 脳のお話 | Trackback | Comments(0)
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