指圧鍼灸は脳からエンドルフィンを出やすくする

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 前回も「肩こりも腰痛も筋肉のコリがほぐれて楽になるのではなくて、脳からエンドルフィンが出るから、コリがほぐれるのだ」というようなことを書かせてもらった。わたしもこれまでいろんな方を治療させてもらったが、人の体は、本当に様々である。先日も、ある患者さんが、お尻を突き出すようにしてとても変な格好で治療室に入ってきた。一目で、「Aさん、また、ちょっと無理をしてしまったんだな」と思った。案の定、ベットに横になってもらって診察を開始すると、両足が、ぴったりとくっつかない。相当腰が張っているという証拠だ。Aさんは、腰痛、座骨神経痛、大腿神経痛、しかも両側ととても症状が顕著な患者さんである。この両足が、腰から太ももにかけて張っているので、閉じようとしても、もうすでに自力では、閉じることが出来ない。つまり、今回は、腸腰筋、半腱様筋、半膜様筋、大腿四頭筋の内側広筋に拘縮があるということで大腿神経痛ということがわる。

 Aさんは、見かけはとても若いのだが、70代に近い女性である。体に負担になるような運動を控えてくださいといっても、あまりわたしのいうことは聞いてくれない。こうして、体が痛くなると、わたしを頼ってやってくる。優しいAさん。きょうだいの姉の面倒をよく見て、息子に頼まれれば、その仕事の手伝いをし、お嫁さんに頼まれれば、孫の子守りを進んでやる。若い頃から、体を使うことには慣れていて、何も苦にはならないらしい。サービス精神が旺盛なAさん。しかし、わたしには、よく叱られるAさんである。ところが、最近になってよくわかってきたのだが、Aさんの治療時間が、だんだん短くなっていく。以前は、Aさんも自分の症状がが重症であることがよくわかるのか、治療時間の延長を申し出てくれた。わたしも、正直いって助かることが多かった。できたら、今ある症状は、その日の治療で解消したいというのが、昔から持っていた治療に対する理想である。現実的にはそんなに上手くいかないが、治療時間を延長してもらえると、少なくとも、その可能性は大きくなることはたしかだ。しかし、最近は、Aさんが、どんなにひどい状態で来ても、1時間という枠内で治療が完了してしまう。最近は他にもそういう患者さんが増えてきた。

 こんな時に、私たち治療者は、自分の腕が向上したのだと錯覚しがちであるが、実は、患者さんの体が進化しており、脳がエンドルフィンが出やすい体になってきているのである。昨日見えた患者さんが、最近わたしがうつ鍼の「『ひぎき』を感じる範囲が広がっている」といってくれたのも。じつは、その患者さんの脳から出るエンドルフィンが増大している証拠なのだ。つまり、治療を続けていくと、脳から、エンドルフィンが出る量が増える。免疫力が高まり、脳からエンドルフィンが出やすくなっていることがわかる。人間のからだは、実に不思議なものである。特に、その中でも人間の脳は、神秘にあふれている。今後、さらに科学によっていろんな謎が究明されてくるのだろうが、エンドルフィンや脳の働きを媒介とするわたしたちのような、自然治癒力によって免疫力を高めていく治療法は、今後ますます注目されていくことだろう。
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by yakura89 | 2011-12-08 07:11 | 脳のお話 | Trackback | Comments(0)
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