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バンクーバーはなぜ世界一住みやすい街なのか

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 カナダ・バンクーバーの10月から3月までの6ヶ月間は、雨が多い。今日も雨、明日も雨。毎日が雨ばかりで、いっそう身体に寒さを感じる半年間である。「こんなに雨が多くて、寒くて、この町に住む人は、たいへんだろうなあ」と思うが、さほどそんなにそれを苦にしている人は、あまりいるような感じではない。それでもやっぱり、みんなバンクーバーを好きで愛している。やっぱり、バンクーバーは、それでも、世界一住みやすい街なのだ。なぜ、住みやすいのか、わたしなりに、その理由を考えてみた。考えられる理由はいくつも頭の中にうかんだ。しかし、多分理由をあげていったらきりがないので、その中で特に印象深かった理由を3点にしぼってあげてみることにした。

理由1、人の違い生き方の違いを認めている街

 みなさんよくご存知の通り、カナダという国は、移民の多い国である。特にトロントやバンクーバーは、移民する人の人口が圧倒的に多い。白人から黒人、そればかりではなくアジアからの移民。街は、多国籍の住民であふれている。街の中を歩いていると、いろんな国の言葉を耳にする。ある時、ダウンタウン東のカナダ・プレスの近くを歩いていると、結婚式を終えた一団の姿が見えた。よく見ると、ウエディングドレスをきた花嫁の姿が、二人並んでたっていた。ところが、花婿の姿がどこにも見えない。つまり、同性婚というわけだ。国によっては、同性婚を認められていない国もあるが、ここカナダでは、同性者の結婚は法律的にも認められている。だからこうして、同性婚も頻繁にみられるのかもしれない。人は肌の色や顔かたちが違うように、生き方も人様々である。それぞれ性を問わず、男性を好きになる人もいていいし、女性を好きになる人もいていいのではないか。「人目を気にせずにカミングアウトできたらいいなあ」と考えている人はきっと少数かもしれないがいるはずである。もしかりに、自分が、ある日突然ゲイだと知る。ところが、日本のような、昔から単一民族で、人と同じであるようなことが尊ばれるような国であったら、「同性婚」なんて考えられるだろうか。もし同性愛者のカップルがいたとして肩身の狭い思いで暮らしていたとしたら、ましてや、それをずっと押し隠して生きているとすれば、やはり不幸であると思う。これは一例にすぎないが、このように人との違いや、生き方の違いを認められている街は住みやすいに違いないだろう。

理由2、とにかく人が親切でやさしい街

 旅行中ずっと感じていることだが、とにかく人が親切でやさしい。例えば、駅やデパートで、道に迷ったりして困っていると、駅員さんやデパートの人でなくても、声をかけてくれる。実際、目的地を聞こうものなら、一生懸命に教えてくれる。日本だったら、何十年とそこに住んでも、まず、あり得ない光景が展開される。もし逆に日本で声をかけられたら、「この人はどういう目的でわたしに声をかけるのだろうか」とか考えてしまう。もしかして、お金が目的で、後でお金でも請求されるのではないだろうか。そんな心配すらちらっと頭の中に浮かんでしまうのは何んでだろう?滞在中わたしが一番気に入ったソルトスプリング島、ここで宿を探していたら、写真のB&B(ベッド&ブレックファースト)が見つかった。とても感じがよくて、広くて清潔だし快適なところだった。でもそこの島には、2泊くらいの滞在計画だったから、部屋には暖炉があって、風呂はジャグジー付きが欲しかった。だから、正直ちょっと不満。贅沢といえば、これほど贅沢な話はないが、これを正直にオーナーに話すと、なんとここのオーナーさんは、インターネットを使って、そのような条件のB&Bはないか、一緒にさがしはじめてくれた。何軒も何軒もさがすのを手伝ってくれた。「こんなことってあり?」これも日本だったら、自分のところに泊まらないお客さんなら、もうその時点でお客さんではない。とっとと、追い出してしまいたいくらいではないだろうか。シーズンオフで結局1時間くらいかけてさしても、わたしたち望んでいるでいる条件にあった宿は見つからなかった。それでも、さがし続けるオーナーさんのあまりに広いこころと親切さにひかれて、どうしてもここに泊まらせてもらいたくなってしまった。

理由3、人があまり来ない屋外の公園のトイレもきれいな街

 わたしたちは、どこへ行っても一番注目してみるのはトイレである。どんなに家がきれいでも、どんなに部屋がきれいでも、そこのトイレが汚かったりしたら、がっかりしてしまう。やはり一番汚れやすいところだから、一番気遣って、逆にそこだけは、汚してはいけない場所。いつもピカピカでありたいところ。だから人一倍トイレは、いつも注目している。ところが日本などは、本当にきれいな国なのに、山や海や川などにゴミが多い。公園などのトイレなどはひどいものである。思わず目を背けたくなるトイレが多い。ところが、バンクーバーでは、トイレがきれいなことといったら驚いた。ダウンタウンにあるデパートやお店などのトイレは、どこの国でもきれいだが、公園はどうかと思い行ってみた。ところが、いろんなところに入ったが、どこもかしこも汚れているトイレなどは、見つけることができなかった。トイレを管理して、そうじをきれいにする人も、また、そのトイレをきれいに使うひとのこころも美しいと思った。わたしはそういうところに、人のこころや思いやりを感じる。だから、こんなにトイレをきれいに使うバンクーバーの人が、いかにやさしいきれいなこころの持ち主が多いかがわかるような気がした。

 以上は、わたしが選んだ、バンクーバーが、どうして世界一住みやすい国なのか。わたしが感じた理由である。本当に数え上げれば、きりがないくらいまだまだたくさん、バンクーバーの素晴らしいところはあげられる。でもやっぱりこの3つの理由は、本当に今回わたしたちを驚かせた。やっぱりバンクーバーは、いくらわたしが苦手な、雨が多いところではあるが、それにもまして、住んでみたいと思わせる街であった。
by yakura89 | 2012-02-25 18:34 | 旅行