信頼できる治療院にはレントゲン写真をもっていこう

029.gif 信頼できる治療院にはレントゲン写真をもっていこう

 先月の話です。ある日、初診の患者さんでレントゲン写真を5枚程もって来られた方がいました。最近では有り難いことで、ブログのおかげで、ある程度、どのような治療院なのかがわかります。治療院とは名ばかりで、ちっとも、「治療」らしいことはやらないで、その辺のクイックや整体とちっとも変わらない。「慰安」ばかりが行なわれている治療院はたくさんあります。だから、はじめてなのに、ご自分の腰部を写したレントゲン写真をもって来られたということは、はじめから、ある程度、この八倉治療院を信頼されてのことだと思いました。

 でも実は、こうして患者さんからレントゲン写真を見せてもらったのは、開院以来はじめてのことです。多分、病院勤務の鍼灸マッサージ師なら、機会として考えられますが、私どものような個人の開業院では、はじめてのことです。でも、これは、考えてみると素晴らしいことです。わたしたち治療家というのは自分の手の感覚がすべてです。人間の手というものは、最高に素晴らしい精密機械のようです。何も高額なレントゲンやCTや、MRIなどの高価な電子工学機械を使わなくても、身体の様子が分かるのです。でもわたしは、患者さんがもってきてくれたレントゲンを見た時、思いました。「これは、わたしがいつも頭の中で、思い描きながら治療している、頭の中のレントゲン写真と同じだ!」

 そうなんです。わたしたち鍼灸マッサージ師は、頭の中でいつもこれと同じような、レントゲン写真のようなものを描きながら治療を行なっているのです。例えば、「この患者さんは、肋骨と腸骨の間が狭い。だから、相当大腰筋の拘縮が激しいな」とか、「腰椎の前湾があまり見られない。どちらかといえば、後湾ぎみだ。これは相当、腰痛歴が長そうだ」とこんなふうに頭の中で、患者さんのレントゲン写真を思い描きながら治療を行なっているのです。鍼をうつときもやはり同じです。骨格を意識します。なぜなら、経穴(ツボ)は、骨際(コツギワ)に多く存在しているということがあるからです。だから、筋肉とか神経とか骨格は、どうしても頭の中に想像図として描かれているものなのです。でも「百聞は一見にしかず」ということわざがあるように、レントゲン写真は、症状を明確に映し出します。「正常なのか、異状が見られるのか」「どこがどのように異状なのか?」そういったところを、患者さんに説明しながら、納得してもらうことができるのです。

 もうひとつ、この患者さんで、すごく「立派だな」と思ったことがあります。それは、問診の時に、「わたしは過去に『ぎっくり腰』を起こしたことが3回程あります」と仰ります。「ではいつごろか覚えていますか?」というと「1回目は、何年の何月です」というように、3回とも正確に答えが返ってくることでした。しかも、そのときは、どんな時に、どの程度で、どのような治療を行なったのかも、ノートに正確に記録されていました。これは本当に素晴らしことなのです。一般的には、患者さんは、とても大雑把です。治療者が問診で聞きたいことは、あまりよく答えることができません。だからこの患者さんは、ご自分の身体のことを大切に考え、いい加減な対応はしてこなかったということがよくわかるのです。


037.gif 今まで4ヶ月も整骨院に通っていたのに1回の治療で治ってしまった

 この患者さんとの出会いは、わたしにとっても大変おどろきがあり、かつ新鮮なものでした。しかし、、患者さんの方は、それ以上に、大変な驚きがあったようです。第一は、いままで、どこの整形外科で見てもらっても治らなく。現在通っている整骨院は、もう4ヶ月にもなるのに、いっこうによくならなかった腰痛が、わたしのところにきて、たった1回の治療で治ってしまった。しかも、自分では、問題ないと思っていた頚が、大変悪い状態であったことを知り、頚には、鍼を6本もうっているのに、あれだけ痛かった腰には、ほとんど触れることもなく。うった鍼はたったの1本。それで、まったく、痛みがなくなってしまったので、本人は、「嬉しい」という実感が湧くよりも先に、何か狐に鼻をつままれたような状態で、「はい、もうこれでいいですよ」といったわたしの言葉が、「信じられない」といったような様子であった。でも、この患者さんの素晴らしいところは、治療しながら説明したことも、どこに鍼をうったのか経穴の名前もきちんと、メモして帰ったということです。
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by yakura89 | 2012-04-12 09:00 | 腰痛 | Trackback | Comments(0)
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