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頑張る人、頑固な人が、癌にかかりやすい

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前のもお話ししたことがあるかもしれませんが、わたしの師匠が、よく話してくれることです。「頑張る人、頑固な人が、癌にかかりやすい」っていうんです。確かに、そういわれてみれば、あてはまる人は多いはずです。特に日本人は、こういうタイプの人が実に多い。わたしの周りにも、数えたらきりがないくらい、次々に、癌タイプの気質を持った友達や患者さんの顔が浮かんできます。そういえば何を隠そう、そういうわたしも、癌タイプの気質でした。

あの初めに言っておきますが、わたしは、癌タイプの気質が、いいとか悪いとか言っているわけではありません。むしろ、わたしは、頑張る人が大好きです。また少しくらい頑固に、自分の信念を持って、それをつらぬかれている人の方が、いい加減な人にくらべて、どのくらい素敵かって思えるほどです。みなさんもそう思いませんか?特に昔気質(むかしかたぎ)の日本人なら、いっそうそういう気持ちが強い人は多いはずです。

わたしは、いつも師匠がわたしにいってくれたことには、なぜかなあって考えます。「どうして、頑張る人、頑固な人に、癌にかかりやすいのかな?」って、思うんですよね。それから、師匠はわたしに、こうも言っているのです。「すべての病気は、偶然ではないんですよ。病気は気づきのためのメッセージなんです」って。「神様は、その方に、いのちに引き換えても気づいて欲しい何かがあるから、病気という形で、メッセージを送っているんです」そうなると、わたしは、師匠の言葉を、はなから否定できなくなってしまいました。

確かに、患者さんの身体を診させてもらうようになってから、人の身体の不思議さを痛感させられてきました。病気というものは、昨日今日に突然に起るものではないこと。病気になるまえには、必ず、首こり肩こり腰痛など、はじめは、そうした日常的な、自覚症状から始まることが、ほとんどです。それでも、身体が求めているメッセージに気付かなかった人が、病気になっていく。そういうことを考えていると、確かに、頑張る人、頑固な人は、メッセージを見逃すことが多いのではないでしょうか?

それから癌という病気は、本当は誰もがん細胞という形で、誰にもあることなのです。ではどうして、がんが発症するかといえば、免疫力=自然治癒力が低下している時なのです。普通は、免疫系が、がん細胞と闘ってくれているのです。そのおかげで誰もが、癌を発症することなく、健康な身体でいられます。ところが、免疫力が低下している時はどうかといいますと、免疫力が、がん細胞の繁殖力を食い止めることができません。その結果、がんは発症するのです。

人間の身体は、最初は、首ころ肩こり腰痛から始まります。しかも両側いっぺんということはありません。右か左か、必ずどちらか一方から始まり、病んでいる方を患側。悪くない方を健側というのです。それが、慢性化してくると、健側にも及び、神経痛も重なり、それから、いろんな病気は発生します。運動器系でダメなら、今度は自律神経にかかわる病気など。胃や腸が悪くなり、心臓、肝臓、腎臓など様々な病気が発生します。癌もこうした病気のひとつでありますが、これはいのちと引き換えの、最終的なメッセージなのです。

どうですか、わたしは、この治療という世界、臨床という経験を経て、師匠がいう「頑張る人、頑固な人が、癌がかかりやすい」といわれた言葉がよく理解できたのです。それから、もうひとつ、教えていただいたことに、「癌」という字の作りです。「ヤマイダレ」の中に「品」という字と「山」という字がみられます。これはどういう意味かといいますと。「品」は、品物やお金という意味だそうです。それが「山」ということは、物やお金がいっぱい山のように欲しくなる病気なんだそうです。

人間は、多分、多くの人がそういう傾向はありますが、頑張る人には、その欲求を満たすために、物やお金が欲しいという物欲に捕われやすいのではないでしょうか?そういう欲求が、「頑張る」原動力になっていることが多いのではと思われます。もし自分にはそういうことがあてはまらないといっても「名誉欲」というのもありますね。「いのちと引き換えに、そういう欲望をむさぼることに頑(かたくな)になっている生き方をしているということはありませんか?」これは私たち人間にとって、誰もが、可能性のある病気なのです。だから、人ごとではないのです。こういうところに、人間の落とし穴があるんだなって、わたしは思います。