治療と同じくらい休養が大切!(後半)

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029.gif 治療と同じくらい休養が大切!(後半)

Aさんは、問診からすれば、どんなに痛みがあるとはいえ、1〜2回で治療できる患者さんだと思っていました。ところが、2回、3回と治療を重ねても、「だいぶ痛みが楽になってきました」と仰るのですが、ベッドの上で身体の向きを変えるときや、寝たり起きたりする動きが、痛そうなんです。まるで、その動きは、「ぎっくり腰」をやってしまった人のような動きなのです。

「これって、おかしいなあ?どう考えても理解できない」わたしは、3回目くらいには、頭の中には疑問が渦巻きました。ところがAさんの問いかけから、その疑問が、消えてなくなりました。「先生、やっぱり身体を動かさなければ、よくならないんでしょうかね?」って、言われるんです。「病院でお医者さんから、『身体を動かさなければ、よくなりませんよ』っていつも言われるんですけど。なかなか、それができないんですよ」ってね。

このAさんも、お医者さんの間違ったアドバイスの犠牲者の一人なんです。わたしは、何度もこういう間違いから、回復できない患者さんを大勢見てきました。お医者さんは、口を揃えたように、やれ、リハビリだの、運動だのといわれるのですが、患者さんの身体の様子を、実際手で触って診ていないのです。これが、今、運動をやっていい身体の状態なのか、ダメなのか、その見極めがなされていないのです。状態の悪いときの運動は、かえって症状を悪化させるのです。

わたしは、ぎっくり腰で診て欲しいといわれてくる患者さんには、「完全3日間の休養」を義務ずけさせてもらいます。「トイレに行く時以外は、完全に横になっていてください。食事もできたらご家族の誰かに運んできてもらってください」とも言います。早くに治したいと思ったら、そのくらいの休養が大切なのです。

Aさんは、そういう質問をされたくらいですから、農作業こそしなかったようですが、あまり休養をとっていらっしゃらなかったようです。それどころか本気で、運動をしてみようかと考えていたようなのです。でもやっぱり、これでは、よくならないのです。治らないのです。

本当に、Aさんが口頭でも、歩き方やベットの上での動きからもよくなったのは、完全休養を強くお願いしてからの話しなのです。「先生、やっぱり先生のおっしゃる通りでした。トイレに行く時以外は、お正月も、布団の中で横になっていたんです。そうしたら、もうすっかり痛みがとれて、今は普通に生活できるようになりました」とおっしゃるのです。

このAさんは、4回目の治療が終わった後、こういう話しをしてくれました。「わたしは、前からずっと親指と小指が痛くて仕方がなかったんです。この痛みもどうにか治してもらうことができませんか?」病院では、痛い指を動かすように言われたんだそうです。でもこれもとんでもないことなんです。わたしの見立てでは、Aさんは、運動器系の症状では最も治療がむずかしい「頸肩腕症候群」なのです。このように患者さんというのは、なかなか症状を言ってはくれません。そして、問診でも性格に症状を、言ってくださっている訳ではないのです。

それにしても、患者さんは、医者や鍼灸師のアドバイスの違いに挟まれて、どうしたらいいのか悩んでしまうということがよくあるのです。でも、症状がある場合は、ほとんど間違いなく、運動はしてはいけません。そういう時の休養は、治療と同じくらい大切なものなのです。
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by yakura89 | 2015-01-27 12:32 | 治療方針 | Trackback | Comments(0)
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