見えないものを大切にするこころ

e0167411_17405568.jpg

029.gif 見えないものを大切にするこころ

前回、わたしが東洋医学を好きになったのは、東洋哲学を勉強してからだっていいました。じゃあなんでわたしが東洋哲学に興味を持ち始めたかといいますと。こんなことかもしれません。東洋と西洋って、まるで陰と陽みたいに正反対みたいな気がします。その中でも、特に強く感じるのは、東洋って、目に見えないものを大切にしているんです。

よく東洋医学でいわれる「気」ってなんですか?っていわれるのですが、「エネルギー」なんですよね。それは目に見えるものではないのです。でも治療で使ってみて初めて、確かにあるものなんだって確信するような感じなのです。わたしは普段は、運動器系の症状の治療をする時には、大体、西洋医学的な考え方からアプローチしていきます。だいたいは、それで治療できてしまいます。ですが、それでも治療できない時は、やっぱり、東洋医学的な気である経絡とか経穴というエネルギーのツボにアプローチするような治療を行ないます。

医学は科学であるというふうに考える人には、目に見えない「気」などというものに治療の根拠をおく東洋医学は、あまり好まれません。科学の世界は、目に見えなければ、存在しないと同様に扱われてしまうからです。だから、医学の世界も、電子顕微鏡が発明されるようになってからは、大きく変わりました。目に見えるものの範囲が、格段に広がったからです。

でもわたしは、目に見えなくても、確かに存在するものってたくさんあると思っています。人はエネルギーの流れが、滞ったり、悪くなったりすると「病気」になります。だから「病気」も「元気」も実は、エネルギーの状態から起こる症状のひとつなんだって、わたしは考えるからです。でもやっぱり、治療しているわたしでもエネルギーを感じても目に見えることはありません。

しかし、そういうものってこの世にはいっぱいあることは確かです。「気持ち」「こころ」「無」「空」「道」「愛」「魂」「神」。目に見えないものでも大切なものはいっぱいあるのです。第一人間だって、生きているうちは、目に見えるものですが、亡くなってしまったら、目に見えない存在になるのです。肉親をなくした人、愛情の対象である存在をなくした人には、よくわかることですが、亡くなっても、その存在が消えることはありません。

そうして見ると、もしかしたら、本当に大切なものって、実は、目に見えるものよりも、目に見えないものの方が大切なものは多いっていえないでしょうか?「東洋」の文化は、すごくそうした精神性の高さがあって、それが、わたしには性に合っているのです。だから、わたしが、こころと身体を診れる鍼灸師になりたいと願うようになったのも、もっと目に見えないものも大切にしていきたいからなのかもしれません。
[PR]
by yakura89 | 2015-10-28 17:49 | 治療方針 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://yakura89.exblog.jp/tb/23816615
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。