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あん摩マッサージ指圧師は国家資格です

 はり師、きゅう師、二つ合わせて鍼灸師といいます。もちろん、国家資格です。この資格を持っていなくて、鍼灸の治療をやる人はいません。ところが、もうひとつの、あん摩マッサージ指圧師も、国家資格です。ところが、資格がなくても世の中には、これに、にたようなことをやっている人たちは一杯います。「整体」「リフレクソロジー」「カイロ」「足裏」「ボディーケアー」まだまだ一杯あるかもしれません。
 ところで国家資格って何でしょう?厚生労働大臣がだす免許のことです。免許とは、本来禁止されていることが、ある条件の下に、許可されること。禁止されていることが、許されることです。車の免許と同じです。本来、治療行為を偽って、人の体に触れることは、法律違反なんです。人の体は、どんな優れた機械より、複雑で、とても巧妙に作られています。だから、それを専門的に、勉強した人にしか許されない行為なんです。そのために、厚生労働大臣に認定された専門学校か大学で、3年ないしは4年間の勉強をして、卒業か卒業見込を得た人だけが、国家試験を受けられます。そして、その試験に合格した人だけが、厚生労働大臣に許可されるわけです。
 では、人の体のどんなことを勉強するかというと、いろいろありますが、いくつかあげると、解剖学=人の体がどんな仕組みになっているかを知る学問です。生理学=人の体がどんな働きをしているかを知る学問です。病理学=どんな病気があるか知る学問です。栄養学=どのような食事、どのような栄養を取ったらいいかを知る学問です。これらは、医師も看護師も同じですが、鍼灸マッサージ師の場合は、東洋医学についても勉強します。そして、それぞれの医療にあった実技の勉強です。
 これらのことを、勉強して体のことについて勉強した人で、よくわかっている人でないと、人の体は、簡単に任せてはいけないのです。人の命に関わる仕事は、それほど重いのです。「マッサージもですか?」という人がいますが、人の体の病状も、よくわからない人が、やったらどうなるかわかりますか?例えば、血圧が、180以上ある人に、うっかり揉んだり叩いたりしたらどうなるでしょうか?もしかしたら、脳梗塞、脳溢血、心筋梗塞。そんな病気が、簡単に、引き起こされる可能性があります。もしその患者さんが、感染症にかかっていたらどうでしょう?マッサージすることで、もっと症状が、悪化することは充分考えられます。だから、人の体の仕組みや働き、病気などがよくわかっていないと、医療過誤は簡単に引き起こされるのです。
 怖い話ばかりしましたが、私たちが、マッサージを行う場合、いつも骨や筋や神経を意識して治療を行います。学校でよくテストされたように、今触っている筋肉は、なんという筋肉で、なんという神経に支配されているか?それがすぐ言えるようでないと、プロとは言えないんです。そして、「コリって何ですか?どうしてこったのか?どうしたらよくなるのか?」を、患者さんに納得いくように、説明できないと、本当のプロとは言えないんです。