西洋医学派と東洋医学派

 最近、暗いニュースばかりが聞かれる世の中で、「世のため、人のために」を真剣に考えている人の集まりがある。特に若い人たちのそういう集まりは、とても活気があって気持がいい。私の通っていた鍼灸マッサージの専門学校は、普通の学校と違って、学歴、職歴、年齢が様々である。だが、総じて高校を卒業して進学してくる現役さんが多く、年齢的にも、とても若々しい集団で構成されている。特に、三療師といって、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師の3つの資格が取れるのは、県下で一校しかないため、集まってくる学生も優秀な人材が多い。元教師だった私も、ほとんど私の教え子くらいの人達と一緒に勉強してきたが、本当に、若い人達からいろいろ教えられることが多い毎日だった。
 医療系の学校は、いろいろあるが、この学校のいいところは、「西洋医学」と「東洋医学」の両方を学ぶことができたことだろう。両方の勉強をやるということは、当然、その違いを知ることになり大変いい勉強になった。3年間も勉強すると、学生の中にも、西洋医学派と東洋医学派に分かれる。時々、お互いに、どちらがいいか、主張し合うわけだが、その議論を聞くのが大変面白かった。私たちの学校では、圧倒的に西洋医学派が多く、どちらかというと東洋医学派は、片隅に追いやられることが多かった。確かに、学問としての西洋医学は、科学そのものであり、説明も理論的で説得力があった。それに引き換え東洋医学は、古典に基づいているため経験主義的であり、懐疑的にならざるを得ないところもあった。当然若い人が多い、学校では、西洋医学派が多いのもやもうえないことである。学問としては、私自身も西洋医学に軍配を上げた。
 ただ、それぞれの医学を役割という観点から見ると、どちらに軍配が上がるだろうか。私は、薬剤投与が中心の西洋医学の医療のあり方に、いささか懐疑的な疑問を持っている。薬剤投与は、病気に対して対処的である。その場だけ窮地を救ってくれるが、根本の問題は、なにも解決されず、時期がくれば、また同じような問題を繰り返すだけである。それだけではなく、薬には、必ず副作用の問題が生じ、マイナス面も同様に考えていかなければならないからである。また、人間が本来、体の中に備わっている「自然治癒力」に対して薬は、間違いなくマイナスの要素として働いている事実があるからである。少なくとも、自然治癒力に働く力としては、東洋医学の方が優れている。それゆえに、「統合医療」を主張するアンドリュー、ワイル博士のように、西洋医学も東洋医学もそれぞれの得意な領域で、医療の役割を果たす。ということで、これからの医療が、それぞれの人に合ったものを、より多くの人に役立てていこうという観点から、新しい医療が始められているのである。まさにいい意味での融合である。
 
 ということで、私は「西洋医学派」でもなく、「東洋医学派」でもない。あなたのいう医療の根本は何ですかと聞かれたら、「自然治癒力派」ですと答えたい。最もアンドリュー、ワイル博士に近い考え方である。
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by yakura89 | 2009-01-11 12:37 | 統合医療 | Trackback | Comments(0)
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