大腿神経痛、まずは休養!
大腿(だいたい?)神経痛があったという人は、始めから腰痛があったと考えるのが普通である。腰痛を抱えながら、そのくせ無理をする。その無理のつけが回ってきて「大腿神経痛」になる。もっと具体的にいうと、もともと腰痛持ちだった人が、草取りをやって痛めるとか、引っ越しで重いに荷物を頑張って運んだ。無理をすると、こういった大腿神経痛が待っているのである。もっとそれが急激な症状になると「ぎっくり腰」と言われる症状である。どちらにせよもともと「腰痛」がそこにあったことは間違いなく。超急激だと「ぎっくり腰」。やや急で軽いのが、「大腿神経痛」というだけの話である。これで、「大腿神経痛」のアウトラインがご理解していただけただろうか。さて、では、どうしたらいいのかと言うと?一番いいのは、「何もしないでゆっくり安静に寝ていること」である。これ以上の治療はないかもしれない。以前一度、八倉治療院に「ぎっくり腰」の患者さんが見えたことがある。何でも、廊下で滑って転んで「またやってしまいました」と言う。ひとりでは来れなくて、隣近所の方に車を運転してもらって、ようやく当院にたどり着いた様子である。一度、その患者さんの腰痛を治させていただいたのが、動機だったらしい。「あの先生なら、何とか助けてくれるのではないか?」そうもおっしゃられていた。ところが、私は、玄関の入り口でその話を聞き状態を見て、これは休養しかないと判断したのである。「今日から3日間、安静に何もしないで寝ていてください。絶対に起きていてはいけません」患者さんは、ポカンとした顔をなさって「え、何も診てくれないんですか?」「そうです。3日休んでくだされば、必ず良くないますから」という言葉に安心したのか?足を引きずって近所の方に寄りかかりながら帰って行った。2日後ご自宅に電話した時は、「大分良くなって痛みが違う」と言っていた。そして、3日目には、「先生の言ったことは本当でした。本当にありがとうございました」ということで私もホッとした次第であった。
このように急性期の神経的に痛みを感じた場合には、安静に休むことがベストの選択である。「身体の声を聞く」というのか、痛みは、休養が一番なのである。強縮した筋肉も休養によって弛緩してくるもので、あせっていろんなところで治療を受けると、寝た子を起こすのではなく、発痛物質を誘発してしまい。余計に痛みと戦わなければならない状況になってしまう。本当に、「安静ありき」まずはそのことを忘れないでいただきたい。そして、痛みがさって、筋肉も緩んできた状態で始めて治療を考えれば良いことなのである。しかもその治療は、あまり大腿神経痛ということで、大腿四頭筋に拘らなくてもいいように思う。やはり、痛みの根本は腰部にある。その腰部もできたら、横臥位(おうがい)といって横向きに寝た状態になってもらい、肋骨と腸骨(骨盤の骨と言った方がわかりやすいだろうか?)の間になるべく指が入るような体位をとってもらい、体重をかけながら、大腰筋を意識して筋を緩めるような治療が効果的だと言える。あくまでも治療点の重点は、腰部のしかも大腰筋がポイントとなる。全くあせることはない。そして治療を重ねることで、大腿四頭筋(太腿前面)の筋の拘縮を緩め、最後の段階として縫工筋や恥骨筋などは、運動法(治療者が、患者さんに対して運動する時の動きを意図的に行うもの)を交えマッサージで治療していきたいところである。まあ、こんなに上手く治療ができたら何も言うことはないが、頭の中では、そのようなシュミレーションが働く。
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