カテゴリ:腰痛( 8 )

つい最近まで治療室にかかっていた、かき氷の旗
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emoticon-0128-hi.gifぎっくり腰はどうしてこんなに痛いの?

最近はどうしたことか、ぎっくり腰で見える患者さんが多くて、ぎっくり腰の治療に追われています。そこで少し、最近感じていることをお話しさせてもらいます。患者さんと治療者は、同じ症状に向き合っていることは確かなのですが、少し考えていることに違いがあるものです。

患者さんの気持ちとしては、「どうしてこんなに痛いのかな、わたしの身体は大丈夫なのかな?少しでも楽になりたいものだ」きっとそんな気持ちで、わたしの治療院にやって来られるのだと思います。でも、中には短気な患者さんもいますから、「くそう、何でこんなに痛いんだ」ってこころの中で腹立たしく思ってらっしゃる方もいるんだろうなって思います。

じゃあ、わたしは、どんなことを考えているかといえば、「やっぱりこれは、メッセージなんだろうな?」って思っています。わたしには、はっきり「この方が冒した罪の結果なのだな」って、思うんです。それから、「痛みって、どうして、こんなに有り難いものなのかな?!」って思うんですよ。
 
これはわたしが、きてくれた患者さんたちに、本当に言っていることですから、誤解のないようにみなさんにもお伝えしようと思います。あの、「痛み」って誰も好きな人はいませんよね。辛いし、やりたいことがやれないし、いいことなんてひとつもないって、誰もが思うかもしれません。特にこのぎっくり腰は、痛みが半端ではないですから、辛いことこの上もありません。

でも考えてみてください。ある日突然に起った事故のように感じている人が多いですが、そんなことはありません。必ず、今まで何度も腰痛があったはずなのです。そのサインがあっても、気づかず無理を重ねてきたことが、こういう結果を招いてているだけなのです。これは、なるべくしてなった。ただの結果なのです。そこまでも誰もが、認められるのですが、「有り難いってとんでもないですよね」

じゃあ違った見方をしてみますね。これは、超ポジティブな考え方ですよ。痛みが、あなたの身体を守ってくれたんです。もうあなたがこれ以上、メッセージを無視して無理ができないように、あなたの行動に、ストップをかけてくれたんです。痛くて動けなかったら、もうあなたは無理ができないでしょう。きっとそこまでしなければ、あなたは、休むことも、気づくことが永遠になかったかもしれません。

自然界の中に生息する動物は、ケガや病気になると。餌があろうとなかろうと、巣から動こうとしません。じっと休んでいれば、身体が自然治癒することがわかっているのです。なのに、生物の中で、最も利口だと思われている人間だけが、どうして正しい判断と行動ができないのでしょうか?

やっぱり、どんな理由を持ってこられようと、愚かとしかいいようがありません。でも、身体は違うのです。やっぱり痛みというのは、私たちが気づかないところで、深い「慈悲」を感じさせてくれるものなのです。やっぱり、人間というのは、わたしを含めて、みんな「ワカランジン」が多いんです。これがわたしが感じている「罪」なんですよ。
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emoticon-0128-hi.gifぎっくり腰には、鍼治療が効果的ですよ

ぎっくり腰のことを急性腰痛っていうんですけど。どうして、起るのかご存知ですか?実は、何でもそうですが、人間の身体には、いきなりこのようはな激しい痛みが起ることはありません。腰痛はもうだいぶまえからあったのですが、無理に無理を重ねて、もうどうしようもなくなったとき、身体から、ブレーキがかかるのです。「もうあなたは、そんなに無理をしてはいけません。あなたがもうこれ以上無理ができないように実力行使します」ってね。動けない状態にしてしまうんです。それが、ぎっくり腰における身体からのメッセージなんです。

どうしたらいいですかって、そういう時には、休養と治療しかないです。そのうちの最も優先して欲しいのは「休養」です。自然界の人間以外の動物は、賢くって、何か身体に異変が起きた時には、動かないんですよ。一カ所にずっと、なるべく身体を動かさないようにして、身体を休め、身体の回復を待つんです。実は、ぎっくり腰も、3日間何もしないで、ひたすら身体の安静を保ち休養を取っていれば、ほとんどが回復するんです。だから、なまじっか心配だからっていって、無理に身体を起こして、半日も病院へ行って検査に明け暮れたりって、あんまり賢い対処法っていえないんです。強い痛みの衝撃が走りますけど、それは、骨折とは違うわけですから、心配しないことです。

それでも、患者さんからは、心配で「助けて欲しい」というお電話をいただくのですが、もし動けるようでしたら、鍼治療が一番いい対処法なのではないかと思います。特に、わたしのように「神経反射療法」という治療をやっていますと、痛い腰に直接に物理的な圧力を加えないで治療できるので、患者さんにとって、最も負担のない治療法のひとつではないかと思うのです。

腰が痛い時に、ぐいぐい腰を揉んだり押されたりすることは、拷問を受けているようなものです。だから、「なるべく、腰に触れないで腰を治療できたら、患者さん自身すごく助かる」のではないでしょうか?ここでもっと詳しく説明させてもらってもいいのですが、最近はブログに字数制限があるので、後は直接に治療の時にご説明させてもらいますね。
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emoticon-0128-hi.gif腰痛からおこる症状と病気
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肩こりと腰痛は、もとは同じところから発症しているので、わけて考えることはできません。ただ、症状を整理するために、前回は「肩こりからおこる症状と病気」。今回は「腰痛からおこる症状と病気」とわけさせてもらっているだけです。その点をご了承ください。

腰痛をおこしている方は、見ているだけでよくわかります。ましてや歩いている様子を見れば一目瞭然です。なぜなら、腰痛が慢性化したり、悪化すると神経痛になるからです。主に、「座骨神経痛」と「大腿神経痛」は、代表的なものです。もちろん、二つ同時に、患っている場合が多いです。どちらも、人にいえないつらさがありますが、治療する立場からいわせてもらえば、大腿神経痛の方が、やっかいな症状です。また、座骨神経痛のみという方もいますが、大腿神経痛の場合は、同時に座骨神経痛も引き起こしている場合が多いです。そういう面からも、大腿神経痛の方が、やっかいな症状といえます。次に臨床の観点から見た、座骨神経痛と大腿神経痛の識別を見ていくことにします。


【症状から見られる神経痛の識別】

1、鼠径部から大腿部の内側より膝にかけて痛む。→大腿神経痛

2、お尻から太ももの後ろ、膝から下の足部にかけて痛みやしびれがある。→座骨神経痛

3、どことは言えないが、足全体の後ろ側の部分に気持ちが悪いような痛みを感じる。→座骨神経痛

4、仰向けに寝ている時、足が自然に開いてしまう。また、閉じようとしても閉じることができない。

  →大腿神経痛

5、腰が妙に重く、足の付け根から大腿部の内側が、痛くてつらい。→大腿神経痛

6、夜寝ていると、ふくらはぎがよくつる。(こぐら返し)→座骨神経痛

7、足がよくしびれる。→座骨神経痛

8、かかとが痛い→座骨神経痛

9、ひざ痛がある。ほっておいたら0脚になってきた。→大腿神経痛

10、足を引きずるようにして歩く。→座骨神経痛


【腰痛からおこる代表的な病気】

急性腰痛(ぎっくり腰)・腰椎症(変形性腰痛症・腰部椎間板症)・要椎間板ヘルニア・脊椎分離症・すべり症・腰部脊柱管狭窄症など


わたしたち指圧鍼灸師は、治療の時には、病気を診断するわけではありません。「どんな症状かで、どのような病気が考えられるか」という仮説を立てるだけです。病気を診断するのはあくまで医師の仕事です。第一診断するためには、レントゲンであるとか、MRIとかCTなどに機会が必要です。それでないと骨や軟骨やじん帯などの異状は証明できません。ですからそういうことより、どういう症状に対して、どういう治療をすれば、症状が治まるか。そういったことに力を発揮するのが、わたしたち指圧鍼灸師の仕事です。ただ面白いことは、病気の診断ができても、できなくても、治療の段階では、そういうことは関係がなくなります。痛みやしびれの症状は、ほとんどが、神経痛の症状なのです。神経痛の症状を治療すことができれば、病気は、治すことができるのです。病気に対しても、薬を用いず治していくのがわたしたち指圧鍼灸師の治療法です。
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emoticon-0128-hi.gif 信頼できる治療院にはレントゲン写真をもっていこう

 先月の話です。ある日、初診の患者さんでレントゲン写真を5枚程もって来られた方がいました。最近では有り難いことで、ブログのおかげで、ある程度、どのような治療院なのかがわかります。治療院とは名ばかりで、ちっとも、「治療」らしいことはやらないで、その辺のクイックや整体とちっとも変わらない。「慰安」ばかりが行なわれている治療院はたくさんあります。だから、はじめてなのに、ご自分の腰部を写したレントゲン写真をもって来られたということは、はじめから、ある程度、この八倉治療院を信頼されてのことだと思いました。

 でも実は、こうして患者さんからレントゲン写真を見せてもらったのは、開院以来はじめてのことです。多分、病院勤務の鍼灸マッサージ師なら、機会として考えられますが、私どものような個人の開業院では、はじめてのことです。でも、これは、考えてみると素晴らしいことです。わたしたち治療家というのは自分の手の感覚がすべてです。人間の手というものは、最高に素晴らしい精密機械のようです。何も高額なレントゲンやCTや、MRIなどの高価な電子工学機械を使わなくても、身体の様子が分かるのです。でもわたしは、患者さんがもってきてくれたレントゲンを見た時、思いました。「これは、わたしがいつも頭の中で、思い描きながら治療している、頭の中のレントゲン写真と同じだ!」

 そうなんです。わたしたち鍼灸マッサージ師は、頭の中でいつもこれと同じような、レントゲン写真のようなものを描きながら治療を行なっているのです。例えば、「この患者さんは、肋骨と腸骨の間が狭い。だから、相当大腰筋の拘縮が激しいな」とか、「腰椎の前湾があまり見られない。どちらかといえば、後湾ぎみだ。これは相当、腰痛歴が長そうだ」とこんなふうに頭の中で、患者さんのレントゲン写真を思い描きながら治療を行なっているのです。鍼をうつときもやはり同じです。骨格を意識します。なぜなら、経穴(ツボ)は、骨際(コツギワ)に多く存在しているということがあるからです。だから、筋肉とか神経とか骨格は、どうしても頭の中に想像図として描かれているものなのです。でも「百聞は一見にしかず」ということわざがあるように、レントゲン写真は、症状を明確に映し出します。「正常なのか、異状が見られるのか」「どこがどのように異状なのか?」そういったところを、患者さんに説明しながら、納得してもらうことができるのです。

 もうひとつ、この患者さんで、すごく「立派だな」と思ったことがあります。それは、問診の時に、「わたしは過去に『ぎっくり腰』を起こしたことが3回程あります」と仰ります。「ではいつごろか覚えていますか?」というと「1回目は、何年の何月です」というように、3回とも正確に答えが返ってくることでした。しかも、そのときは、どんな時に、どの程度で、どのような治療を行なったのかも、ノートに正確に記録されていました。これは本当に素晴らしことなのです。一般的には、患者さんは、とても大雑把です。治療者が問診で聞きたいことは、あまりよく答えることができません。だからこの患者さんは、ご自分の身体のことを大切に考え、いい加減な対応はしてこなかったということがよくわかるのです。


emoticon-0136-giggle.gif 今まで4ヶ月も整骨院に通っていたのに1回の治療で治ってしまった

 この患者さんとの出会いは、わたしにとっても大変おどろきがあり、かつ新鮮なものでした。しかし、、患者さんの方は、それ以上に、大変な驚きがあったようです。第一は、いままで、どこの整形外科で見てもらっても治らなく。現在通っている整骨院は、もう4ヶ月にもなるのに、いっこうによくならなかった腰痛が、わたしのところにきて、たった1回の治療で治ってしまった。しかも、自分では、問題ないと思っていた頚が、大変悪い状態であったことを知り、頚には、鍼を6本もうっているのに、あれだけ痛かった腰には、ほとんど触れることもなく。うった鍼はたったの1本。それで、まったく、痛みがなくなってしまったので、本人は、「嬉しい」という実感が湧くよりも先に、何か狐に鼻をつままれたような状態で、「はい、もうこれでいいですよ」といったわたしの言葉が、「信じられない」といったような様子であった。でも、この患者さんの素晴らしいところは、治療しながら説明したことも、どこに鍼をうったのか経穴の名前もきちんと、メモして帰ったということです。
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 私は、野球のファンである。といっても見るのはほとんどMLB(メジャー・リーグ・ベースボール)。日本人の選手が、世界でどのように活躍するのか。その点がすごく興味があり、欠かさずMLBの野球は、特別注目して見ている。しかし、私には、もうひとつ他の人にはない特別な見方がある。それは、鍼灸マッサージ師としての見方である。その私から見ると、松井選手もイチロー選手もまた違った見方ができる。二人の共通点は、腰痛があるということ。そして、松井選手は、大腿神経痛型の腰痛であること。そして、イチロー選手は、座骨神経痛型の腰痛であることである。多分そんなふにして見ているのは、世界は広いといっても、私くらいしかいないかもしれない。

 松井選手は、35歳。イチロー選手は36歳。いつの間にか二人は、野球選手としては、ベテランの選手になってしまった。野球選手といっても基本的には身体そのものは、やはり普通の人間とそんなに違いはない。やはり、人間年を取れば、身体は、ピークを過ぎ身体のいたるところに故障はでるものである。ましてや、第一線で大活躍をしてきた二人である。活躍も人一倍なら、練習も人一倍の二人である。これまで故障が少ないことがむしろ不思議なくらいである。しかし、現実は、明らかに二人は腰痛で悩まされている。松井選手の場合は、膝痛で悩んだあげく手術をした。イチロー選手は、大記録更新の前に、フクロハギの張りということで8日間の試合欠場を余儀なくされている。共通点はもとをただせば腰痛。下半身の力でホームランを飛ばしてきた松井選手は、大腿神経痛を患い。足でヒットを稼いできたイチロー選手は、座骨神経痛を患っている。私から見ると因果関係から見て実に、なるほどなあと思われるこれまでの展開なのである。

 話は変わるが、私たちのような鍼灸マッサージ師の世界にも活躍の場は、いくつか分かれている。プロ・スポーツの世界には、必ずプロのトレーナーがつく。専属のトレーナーで選手のコンディションづくりから故障のサポートまで、トレーナーの果たす役割は実に大きい。いいトレーナーをつけているかどうかで、選手の成績や活躍も変わってくるというのが、スポーツの世界では常識になっている。だから、鍼灸マサージ師の中には、はじめからそういうプロスポーツ・トレーナーを目指して勉強をしている学生も最近では非常に増えている。ただ、スポーツ選手を診るトレーナーの世界と、一般の人の病気やケガを見る私たちの臨床の世界は、大変に異なっている。確かにスポーツ選手の身体は、一般人と異なっていることも確かである。だから、特殊性から見て、一般の人の常識が、スポーツ選手には通用しないこともある。しかし、私から見ると、トレーナーの世界は、西洋医学的なアプローチに偏りがちである。こと選手のケガや故障に関しては、対応能力に欠けているように思われる。それは、こと病気やケガという面では、治療院などでたくさんの患者さんと向き合ってきた治療家のたくさんの臨床経験が、ものをいうのではないかと思う。

 もし、プロのスポーツ選手の中に臨床経験の豊富な優秀な鍼灸マッサージ師がスタッフに加わっていたら。スポーツ選手は、もっともっと活躍して、選手生命を長く維持できるのではないだろうかと思う時がある。私の目から見ると、明らかに松井選手の場合は、大腿神経痛的な要素があり、イチロー選手なら座骨神経痛的な要素があると見て取れる。もしもこの二人に、それぞれにあった治療をさせてくれたら、どんなに楽しいことだろう。きっとそれなりのよい結果を出すことができそうな気がする。特に、松井選手が、痛む膝を手術するかどうするか悩んでいた頃や、イチロー選手が、フクロハギの違和感や張りを訴えていた頃など、とてもそれを強く感じた。私なら、少なくとも、どうして、松井選手が膝を痛めてしまったかも、イチロー選手が、どうしてフクロハギに張りを感じたかも理由がきちんと説明できる。また、その治療も可能なような気がしたからだ。おそらく治療院という臨床で活躍する鍼灸マッサージ師の中にはきっと私と同じようなことを思った人は多いことだろう。私たち鍼灸マッサージの治療は、プロスポーツの世界でもきっと役立つことだと信じている。また、そういう時代が必ずやってくることを期待している。
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☆これは、今朝のサンケイスポーツの記事の抜粋である。

「イチロー“足踏み”が続く…4戦連続欠場へ
サンケイスポーツ - 2009/8/28 7:52
 【シアトル(米ワシントン州)26日(日本時間27日)】マリナーズのイチロー外野手(35)が、左ふくらはぎの張りでアスレチックス戦を欠場。これで3試合連続の欠場となった。マ軍首脳陣は完治するまで復帰させない方針。27日のロイヤルズ戦も欠場の方向で、メジャー通算2000安打、9年連続200安打を前に“足踏み”が続く。

 グラウンドに現れたイチローは、軽いランニングとキャッチボールだけで引き揚げた。再開予定だった屋外でのフリー打撃はなし。とても“あす復帰予定”とは思えない練習風景だった。

 「状態は良くなっていると聞いている。プレーしたがっているが、期間は設けず、今は100%(の状態)に戻るのを待っている。今季はできるだけ多くの試合に出てもらうために、ここでリスクを冒したくない」

 イチローとの話し合いを終えたドン・ワカマツ監督(46)が説明した。席上、イチローはプレー可能を訴えたというが、症状の悪化、再発を心配する球団側は慎重な構えを崩さなかった。

 ワカマツ監督はイチローの故障者リスト入りの可能性は否定した。それでも、25日に「(欠場は26日までの)3日で、と思っている」と話したイチローのプラン通りにはいかず、27日(日本時間28日)のロイヤルズ戦(シアトル)も欠場の方向だ。

 今季は残り35試合。メジャー通算2000安打に「11」、9年連続200安打に「16」と迫っており、長期離脱にならなければクリアできる数字だが、現状で復帰日は未定。大記録を前に突然現れた難敵は、なかなか姿を消さない。
[ 2009/8/28 7:52 更新 ] 」
 
☆私が診たイチローの状態

 よくスポーツ選手の足の故障は、結構致命的で、そのシーズンは、棒に振ってしまうことが多い。というのは足の故障は、何であれ下半身全体の問題であるととられた方がいいからだ。イチローの問題となっている「左ふくらはぎの張り」は、間違いなく体力の消耗による下半身の故障でもある。その前兆である「左ふくらはぎの張り」を違和感として見逃さなかったイチローは、たいした選手である。昔から一流選手の条件としてあげられているのは、「ケガをしない」である。ケガを事前に大事に至る前に察知できるというのが、一流選手の他の選手にはない能力というかセンスのひとつなのだろう。これは、スポーツの世界では、大切のことなのである。
 
 イチローの身体の状態を「トレーナー」や「鍼灸マッサージ師」という立場の職業のものから診ると、間違いなく。イチローは、体力を消耗している。特に下半身は、黄色いランプが点滅し、赤ランプが近いことを示している。フクロハギの筋肉は、腓腹筋、ヒラメ筋、後頸骨筋などの3つの筋肉が考えられる。これらは、もとをただせば、座骨神経支配による筋肉である。つまり、体力の消耗が、下半身に如実にでているということだ。歴史的に見て人間は、4つ足から、2本足で生活するようになり、下半身を支える腰は、多くの負担を担うようになった。特にイチローのような足の速い先週は、攻撃でも守備でも、いつでも全力疾走である。だから、普通の選手以上に体力、特に下半身の消耗は人並み以上である。だから、「フクロハギの張り」は、腰痛から座骨神経を痛め、支配筋肉である3つの筋肉に張りをもたらしたといえる。

 イチローといえども人間である。やはり身体のつくりは、解剖・生理学的に見れば、やはり私たちの身体の構造と同じなのである。おそらく、36歳という年齢的に見てこれからのイチローは、シーズンの後半には、このような状況は、これから何回も経験するようになるだろう。「体力の限界」。それが、運動選手の誰もが経験しなければならない「さだめ」なのである。特に今年は、開幕から胃潰瘍での入院から始まりシーズン開始の8日間は、休場のスタートの年になった。それゆえに、今まで以上に記録への挑戦ということで必死となって飛ばしてきたイチローである。それが故に、ここへ来ての故障は、やも得ないものであった気がする。

 とは言うものの、ファンの心理は、実にわがままなものである。やっぱり、ゲームでイチローの活躍する姿を見たいのである。特に、もはや地区優勝の夢は、ほぼ絶望的とあっては、楽しみは、イチローの大記録への挑戦に目が移されるのは、必然んともいえよう。そういう私もマリナーズのファンだが、やはりマリナーズを応援してきたのは、イチローがいるからで、イチローが欠けてしまっている今のマリナーズには、ゲームを見たいという気持まで起こらない。やはり、イチローあってのマリナーズなのである。ということは、今のマリナーズは、「イチローをそんなに休ませたくはない」というのが本音ではないだろうか。それなのに「状態は良くなっていると聞いている。プレーしたがっているが、期間は設けず、今は100%の状態に戻るのを待っている。今期はできるだけ多くの試合にでてもらうために、ここでリスクは冒したくない」という、ドン・ワカマツ監督の談話は、チームより個人を優先させる大変に勇気のある決断である。

 これは監督個人の意向ではあるまい。球団側が、長期的に見てイチローという選手の、将来にわたる貢献度を考えた上での判断なのであろう。しかし、それにしても日本とアメリカでは「ケガ」や「故障」に大しての対応の違いが、明らかに違う。日本では、もし本人が、「試合にでる」といえば、多分ほとんどの場合は、本人が判断したことだから、ということで試合に出場が認められてしまうことだろう。まだまだ、「ケガ」や「故障」が、選手にとってどれだけ「選手生命」を断つ危険性を秘めたものであるかという認識が甘い。日本人の考え方には、「ケガや故障は、様子を見ながら付合っていくもの」という認識がある。ところが、アメリカでは、上記の認識に立ち、個人の勝手な判断は許されない。「ケガをしてしまった以上、完全に休養をとって休まなければならない」ドクターなりトレーナーなりの「GOサイン」がでなければ、選手はいくら「試合に出場したい」といっても、それは許されないことなのである。そこに、日米の「ケガや故障」に対する対応の違いをはっきり見たような気がする。

 イチローのいちファンとしては、ここへ来てのイチローの試合欠場は、大変に残念なことである。大記録の挑戦がかかているだけに、いてもたってもいられない気持ではあるが、これは、間違いなく正しい判断である。特にイチローという選手は、日本人の多くの人が注目して見ている選手であるから。このような事態になった時の、日米の対応の違いをよく見て欲しいのである。それは、彼だけではなく、多くの私たち日本人の考え方の謝りを正してくれる、よいきっかけになると思われるからである。
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 この仕事をしていると、「ちょっとそれは違うんじゃないの?」って思いながら、いうのをぐっとこらえることがある。でもやっぱり、おかしなことはおかしい。あまり、このようなことが度重なると、やはり、これもストレスになるので、せめて自分のブログで正直な気持をいわせてもらうことにする。これらはすべて、私の患者さんではなく、私の治療院へ「行く。行く」、といいながらお見えにならなかった方々のお話である。

 座骨神経痛を抱えながら、公園を足を引きずりながら歩いていたAさん。あまりにひどい歩き方だったので、見るに見かねて声をかけさせてもらった。Aさんがいうには、「私の知り合いの医者は、自分で運動して治さなくてはダメだ」といわれたそうで、それ以来、運動不足であることを自覚し、歩きはじめるようになった。Aさんは、患側である左足を痛そうに引きずるようにして歩いていた。Bさんは、膝痛を患っていた。私の目から見ると、腰痛から座骨神経痛を経て膝痛が生じている。脚の筋肉の拘縮もひどく、膝が伸びていない。「膝が痛そうですけど、大丈夫ですか?」と声をかけたところ、Bさんは、整形外科に通っているらしく、お医者から「プールで歩くことを勧められている。いま、一生懸命にプールにかよって歩いているから、きっとよくなります」と言われた。膝は、明らかに関節炎を起こしている。
 
 私は、正直言って「つらい!」このような時、切り返す言葉を失ってしまう。確かに、運動はいい。運動して自分で治そうとする姿勢は大切である。プールで体重をかけないで歩くことは、膝痛を抱えている人にとって、理屈にかなった運動である。どれも、正しいに違いない。しかし、既に神経に痛みを感じていて、支配領域にある筋が拘縮している場合、運動はかえって、マイナスの効果しか生み出さない。お医者さんなら、もっと患者さんの様子を見て欲しい。と言いたくなる。いくら座骨神経痛も膝痛も加齢による運動不足がもたらした結果といえども、治療無くして運動することが、どんなに症状の悪化を招くことになるのか。そこのところが、お医者さんも患者さんも全然わかっていない。まずは、「治療」が大切。治療によって筋肉や関節から炎症を取り除く。そうして健康な状態になってから運動を始められたらいいのである。まずは、治療ありきなのである。

 「ちょっとそれは違うんじゃないの?」もし、私の所へ来てくださる患者さんならそこのところを、しっかり説明させてもらうが、やはり、症状はありながら、彼らは、私の患者さんではない。そこには、両者を隔てる「境界線」が、しっかりと張り巡らされていた。AさんもBさんも共通点は、私の近所にお住まいで、それほど親しくはないが、声をかけれるくらいの間柄である。だから、その後も時々ではあるが、お姿を見かけるときがある。こちらは、職業柄どうしてもいつもの癖で、「健康観察」といって相手の症状などを観察してしまう。お二人とも、いっこうによくなっていく様子はない。心の中では、「どうしてお見えにならないのだろう?」来てくれれば、なんとかして差し上げられるのは、こちらにはわかっている。わかっていながら、もうそれ以上治療を勧めることは、差し控えなければならないのが、この道の「掟(おきて)」というものだろう。 

 「鍼灸マッサージ」というのは、国家資格を要する。仮に「手技」といって「按摩マッサージ指圧」のように「はり」や「灸」を使わなくても、「手技」を行うことを法律上、許されているのは「医師」と「按摩マッサージ指圧師」だけである。どちらも国家資格の「医療」であるのだが、私たち「鍼灸マッサージ師」の場合は、「自由診療」といって「保険診療」は認められていない。保険がきかない以上、どうしても治療費の負担は、すべて患者さんが負うことになる。それが、私たち「自由診療」で、「治療」を行う者のつらい泣き所である。いいことはわかっていても、その点からも、患者さんの意向を尊重しなければならない。それが、おかしてはならない、この道の「掟(おきて)」というものだ。だから、私たちの場合は、名実ともに患者さんに主導権がある。「治る」も「治らない」も患者さんの意向次第なのである。でもそこに、今の私は、いつもジレンマというか、軽いストレスを感じていることは確かである。
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 腰痛は、治療院にみえる患者さん3大症状の一つに入る。肩こり・腰痛・膝痛、たぶん順番もその順ではないかと思う。従って腰痛治療は、私たち治療者にとって、どうしても避けて通れない疾患の一つである。ところが、この「腰」というのは、「にくづき」に「かなめ」と書く。つまり、「肉体の要」。人間の体で最も重要なところ。であるだけに痛めやすいし、痛みやすいところでもある。そういう私も、若い頃から腰を痛め、以来40年間ずっと腰痛に悩まされている。人の腰痛は治させてもらえても、自分の腰痛は治せない。今日も「腰が痛いなあ…」と思いながら、患者さんの腰痛治療に励んでいる。私は若い頃から、腰痛の治療で、いろんな先生に診てもらった。そのおかげで腰痛治療のいろんな知識を、頭の中に叩き込まれてきた。その一つが、このような知識である。「腰を支えているのは、腹筋と背筋である。だから、そのバランスが崩れると腰痛になりやすい」もちろん、これは正しい見解である。確かに、腹筋と背筋は、腰のサポーター代わりをしていることは確かである。これらの筋肉を鍛えておくことは、腰痛の防止になることは間違いない。ただこの世界にはいって専門的に勉強をはじめると、腰の筋肉で最も重要な筋肉の主役が変わってしまった。

 それは、校外学習である大学の医学部のご遺体を借りて解剖実習をやった時のことである。私たちの学校では、2年時の終わり頃、解剖学、生理学の学習を一応やり終えた頃を見計らって、学習の総まとめということで、このような解剖実習が組まれていた。
 私はその時に、「腸腰筋」を見てその存在にすごい強い印象を持った。「これだ、腰が強いとか弱いとかいっているけど、この筋肉の強さが、決め手になっているのではないか!」ということが、その時、実物を見て頭ではなく実感できた。「腸腰筋」というのは、正確に言うと、「腸骨筋」と「大腰筋」を合わせて「腸腰筋」という。働きとしては、股関節の屈曲、簡単にいえば、太股の筋肉を持ち上げる時に使う筋肉である。学生時代、陸上競技の短距離の選手をしていたこともあり、この筋肉の重要性が感覚として理解できた。それゆえ、腰の治療をやる時には、この筋肉を頭にイメージとして思い描くことにしている。もう一つは、解剖実習で目についたのが、座骨神経である。人間の神経の中で最も長い神経である。枝分かれする前のお尻や太もものところでは、太い筋(すじ)が、まるで鋼のような印象を受けた。この神経は、腰椎から出てから膝関節を通って足関節まで伸びている。走行箇所が、とても重要なのだが、この神経を見れたことと、実際に触って感触を味わえたことが、いま毎日の治療院での臨床に大変に役立っている。いずれにせよ、今私がやっている、腰痛治療で、最も大切な主役。筋肉でいえば、「腸腰筋」。神経でいえば「座骨神経」。この二つの欠かすことができない主役を、学生時代の私が、とても印象深く観察していた。そのことが、とても意味があることのように思えてならない。
  
 私の腰痛治療は、「肩こり」の治療と相通じるところがある。腰痛といっても腰部だけの問題とは考えない。腹筋、背筋だけではなく、臀筋(お尻の筋肉)下肢全体の治療が必要だと感じている。特にお臀の筋肉では、中臀筋や梨状筋はターゲットポイントである。また、肩こりでは、腕神経叢の中の3つの神経をマークした。それと同じように、腰痛の場合は、腰神経叢の中の主な神経、座骨神経、大腿神経、閉鎖神経の3つをマークする。それぞれ痛めている神経によって、「座骨神経痛」や「大腿神経痛」というように名称が定まり、痛めている筋肉がわかるのである。私は、学生時代は、「腰痛と下肢痛とは違う」と教えてもらってきた。ところが、私の「腰痛」体験は、大きな疑問を抱いていた。「腰痛」がひどくなってくると、やがては、「座骨神経痛」を引き起こすのである。また、「座骨神経痛」がひどくなってくると、今度は、「膝痛」を引き起こすのである。だから、私は、「腰痛」と「下肢痛」を引き離して考えるようなことはしない。したがって、「腰痛」治療の対象も腰から下全部、下半身全体ということになる。今のところは、それは全てうまくいっているようである。
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