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029.gif お腹がゴロゴロするときは排毒が始まっている

みなさんはお腹がすいてきた時、お腹からゴロゴロする音を聞いたことはありませんか?これは、正式には「グル音」といいます。これは、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)といって、腸や胃が食べ物を消化するためにうねり動く時に聞こえる音です。実際には、腸管内の内容物とガスが移動して発生する音なんですね。

こういうグル音を聞いた時には、みなさんはどんなことを考えますか?まあ、わたしなら、「やっぱり、お腹がすいているんだなあ。なにか、美味しい物でも食べようかな」そんなことを考えて、さっそく、冷蔵庫の中を除いてみるに違いありません。ところが、実は、これは、腸の中で消化活動とは別に、排毒が始まっているという証拠なのです。

わたしたちの身体って、本当にすごくよく出来ていて、わたしたちが知らないところでこんな素晴らしい働きをしているんですね。これを知らないで、食いしん坊なわたしのように、おいしい食べ物を食べてしまうと、せっかく始まった排毒がピッタッと中止されてしまうんです。よく昔の人は、「間食はするな」とか、「腹八分目」とか言うでしょう。あれって、実は大切ないましめだったんですね。

ところで、お腹がゴロゴロいい出すのは、大抵は,夜ではありませんか?なぜかわかりますか?前にも自律神経の働きを何度も説明させてもらいましたが、もう一度、ここで復習させてもらいますね。自律神経というのは、自分の意志では、コントロールすることが出来ない神経のことです。内蔵や器官などは、まさに自律神経の働きによって調整されています。

この自律神経は、昼と夜では、異なる二つ働きのモードがあるということをご存知でしたか?昼間は交感神経モードといって、勉強したり働くために必要な、頭や筋肉を働かせるように血液を多量に送っています。ところが夜は、身体を休め、食べ物の消化が始まりますから、内蔵や器官に働いてもらわないと困ります。このように夜には副交感神経モードといって、臓器に働いてもらうために消化活動が始まるのです。夜、夜中の遅くに食事をしてはいけないというのは,こういうことだったんですね。

その消化活動が終了された頃に、お腹がすいて、今度は排毒活動が始まるのです。なんて人間の身体てうまく出来ているんでしょうね。これで、どうして,夜にグル音が聞こえるようになるのか,わかってもらえますか?実はもう一つ、グル音がよく聞かれることがあるのですが、ご存知でしょうか?実は、昼までも鍼治療をやっていると、お腹がゴロゴロとなり出すんですよ。まるでおなかの中にカエルでも飼っているのかなって感じです。

実は、これにも仕掛けがあって、ハリ治療は、仮に昼までも自律神経の働きを、お休みモードの副交感神経モードにしてしまう働きがあるんです。女性の患者さんは、あんまりお腹が鳴り出すと、恥ずかしそうにされるのですが、これは、自律神経の働きが、見事に副交感神経モードに変わった証拠なんです。そこまでは、わたしもよくわかっていたのですが、実は、消化終了と同時に、デトックス=排毒活動も始まっていたんですね。これは、アメリカの革命的な食事療法で有名な、フォアーマン博士の著書に書かれていた物です。実は、わたしは、カナダ人の妻に教えてもらいました。

このように、わたしたちの身体は、目に見えないところで、わたしたちが知らないところで,すごいシステムが働いているんですね。でも、肝心なわたしたちがそういうことを知らないでいると、せっかく、排毒をしてもらっているのに、「消火活動に水を差している」のと同じことになってしまうのです。知らないって言うことは、とても恐ろしいこともあるんですね。
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029.gif免疫力を向上させる鍼灸治療

よく免疫力のことが、話題になります。言葉では、わかっていながら、実際には理解されていないのが、この「免疫力」ではないでしょうか?さて、それでは、免疫力という言葉を、他の言葉に置き換えるとしたら、どんな言葉が該当するでしょうか?わたしは、「自然治癒力」という言葉がふさわしいような気がします。

人間の身体には、本来、自ら「治す力」が存在しています。それを「自然治癒力」といっています。例えば、人の身体が、細菌やウイルスなどに感染したとします。身体は、それに対してどのような反応を示すのでしょうか?風邪やインフルエンザなどを考えてみるとよくわかりますが、高熱が出るでしょう。それは、私たちの身体は、細菌やウイルスなどは、熱に弱いことを知っていて、自ら高熱を発して、それらの菌と闘っているのです。そういう人間のからだに本来、備わっているシステムを免疫力、あるいは自然治癒力といっているのです。

ところが、いくら言葉で理解できていても、人は平気で風邪をひいたからといって、病院へ行き、医者から鎮痛剤や解熱剤などをもらってその熱を安易に下げようとします。せっかく人間の身体にある免疫系が、力を発揮しているというのに、果たしてそれでいいのでしょうか?

実は、インフルエンザだって同じことなんです。本気になって、3日間くらい、休暇を取って休んでいたら、必ず身体が回復してくるはずなのです。そして、その感染を押さえることで、身体に、あらたな抗体といって、感染してしまったその菌に対して、二度と負けない、抗体をつくり出す、強い身体をつくりあげる働きが、人間の身体にはシステムとして備わっているのです。それを活かすか殺すかは、その人の考え方次第なのです。

また、よく免疫力を強くするにはどうすればいいのかを聞かれる時があります。わたしからすれば簡単な話しです。栄養のバランスや休養に心掛けて、規則正しい生活をする。適度な運動を習慣化し、身体を鍛える。というのはよく言われることですが、それ以上に、なるべく、「薬にたよらない生活」を心掛けることが大切なことだと思います。

そのためにも、鍼灸マッサージなどの治療は、身体本来の自然治癒力を高めることで、つらい症状や病気などを治すといった、働きをしますので、免疫力を高めるための最高な治療方法だと思います。間違いなく鍼灸治療は、あなたの免疫力を向上させてくれます。
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029.gifどうして鎮痛剤は、鍼治療の妨げになるのですか?

あの、わたしは前にもお話ししたことがあると思いますが、わたしは、急性腰痛(ぎっくり腰)のように激しい痛みの症状を訴える患者さんが見えても、あまり困ることはありません。そのくらいだから、腰痛や神経痛など、かなり痛みがある重症の患者さんでも、わたしの治療には、特に問題はありません。ただ、手術をされた後、このような痛みの症状を訴える場合。または、骨などの変形により、器質的な疾患がなければ、という条件は付きます。

それ以外は、大抵治療には、さしあたり問題はないのです。むしろ、患者さんが鎮痛剤を使用されている場合は、非常に治療は、やりにくい状態であることが多いです。これは、少しわかりずらいことなので、少し説明させてもらいますね。

みなさんは、「どうして、鎮痛剤は、鍼治療の妨げになるかわかりますか?」痛みがあれば、鎮痛剤を飲んで、痛みをやわらげるというのは、一見、自然な行為に思われます。現に私たちは、腰や膝などが痛いとき。または、頭痛や生理痛がおこった時には、ほとんどの方が、この鎮痛剤を使用されているようです。では鎮痛剤を飲むことで、腰痛や膝痛や頭痛や生理痛などの症状や問題は解決されたのでしょうか?もしそれで治ったといわれるなら、私たちの苦労はいりません。それはただ治したというのではなくて、痛みを一時的に押さえたということに過ぎません。その証拠に、薬の作用する時間が過ぎれば、また痛みはもどってくるからです。

じゃあそれは、治療とは言えないんじゃないですか?そうなんです治療ではないのです。患者さんがつらいと仰るから、一時的に痛みを遠ざけただけなんですよ。でもそれって、いつまでももつものじゃないんですね。その通りなんです。それどころか、薬の量は増えていくし、より強いものへと薬の強さのグレードが上がっていくだけなんですね。そうなんですか。段々薬が効かなくなっていくと、そういうことになるんですね。それじゃ困るんじゃあないですか?本当に困るんですよ。

困るついでに、今度は私たちの鍼治療をやっている立場になりますと、本当に困ってしまうんです。痛みを感じる神経の働きは、実は正常なものなんです。そうして患者さん自身に、体は何かを訴えているんです。注意とか警告とかね。私たちにからだの異状や緊急事態を知らせるように、全く正常な働きをしているんですね。ところが、鎮痛剤って、その神経の正常な働きをしているのを、鈍らせてしまう薬なんですよね。

こうなりますとね。今度は、痛みを発している患部を治療しようとした時に、どうしても必要な神経が、働きを鈍らせてしまっているので、今度は治そうとする時に働いてくれなくなってしまうんです。またはうんと働きが鈍くなってしまうんです。

実は鍼というのは大抵は、ツボに刺しますよね。ツボに刺すことで、その皮膚や筋肉の中にある。感覚受容器という、いわばセンサーの働きをしているものに、刺激が伝わるようになっています。そうすると今度は、感覚神経に乗って、背骨を通って、脳にその刺激が到達するんです。そうすると、今度は、脳からベーター・エンドルフィンという。神経伝達物質が、生成されて、それが痛みを治してくれるんです。だからどうしても、はり治療には神経の正常な働きというものが、必要だったんです。

どうですか、これで「どうして鎮痛剤は、鍼治療の妨げになるのか?」わかっていただけましたか?もちろん、鎮痛剤を飲んでいる人でも治療はできますよ。でも、その場合は、すぐによくなるのではなくて少しづつ良くなっていくんだって思って下さい。

もともと、鎮痛剤は、人間が、ベーター・エンドルフィンを真似て作ったものなのです。でも、こちらのベター・エンドルフィンは、もともと、私たちの体を作られた神様が作られたものですから、完璧なんですよ。だから、薬の副作用すら治してしまう働きがあるんです。ただ、そういう働きまで引き出すには少し時間がかかるのです。だから、やっぱり、私たちは、極力、鎮痛剤のような神経の働きを鈍らせてしまうような鎮痛剤や精神安定剤のようなものを飲むべきではないと思います。みなさんはどう思いますか?やっぱりそれでも、安くって手軽な方法を取りますか?たとえ治らなくても。
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029.gif 鍼はどうして痛みに効くんですか?

わたしがまだ子供のころ、親戚の伯父さんが、すごく「肩が凝っていて、腰が痛い」って話していました。その伯父さんはどうしたかというと「マッサージくらいじゃ効かないから、鍼をうってもらいにいきたい」っていうのです。そのことばが、子供のころのわたしにはすごく印象的でした。

でも頭の中で、こうも思ったのでした。「どうして、痛いところに、痛いことをするんだろう。鍼なんか刺して、もっと痛くなるんじゃないのかな?」そうですよね。肩こりや腰痛のつらさを知らない子供なら、きっとわたしと同じように考えるじゃにでしょうか?でもさすがにそういう自分も、大人になり、肩こり腰痛を、人並みに経験するようになると、伯父さんが、前に言っていたことも、段々わかるようになってくるんですね。でも、それでもまだ、はり治療の効果を、正しく理解しているわけではありません。

多分、大人になったころのわたしは、鍼の効果ってまだよく理解しているわけではありませんから、痛くてどうしようもない時は、「毒をもって毒を制す」みたいな考え方をしていたと思うんです。人間は、痛くてつらい時には、「何でもいいから、その問題が解決するためには、一か八かで何でもやりたくなるんじゃないですか?きっと痛いところに鍼を刺したら、その痛みで、腰痛などの痛さが、なくなるのではないのかな?」そんなふうに考えたと思うんです。多分、鍼灸治療というものに経験がないみなさんは、大方は、そのように考えている方も、実は多いのではないかなと思います。

ところが、実際のはり治療というものは、それとはまったく違う仕組みが働いているのです。第一、見かけの印象とは違って、はりは刺すことで痛みは生じません。もし痛みのようなものがあるとすれば、それは「ひびき」です。ビビとか、ツツとか、時にはズッシーンとか、人により、場所により、あるいは症状により、違ってくるのですが、それが鍼の特徴でもあります。

もちろんこのような「ひびき」を伴わない場合もありますが、普通は、経穴(経穴)といってツボにうまくあったった時には、このようなひびきを伴います。実はこれは、明らかに、鍼の刺激が、感覚神経を通して、脳に届いたことを意味します。また更に、いえることは、この時に、神経伝達物質のひとつであるベーター・エンドルフィンが、脳から分泌されているのです。

実はこれが、鍼が痛みに効果を発揮する秘密であり、からくりだったのです。実は私たちの身体というものは、全体がひとつに繋がっています。ですからいろんなところに、関連をもたされています。例えば、右首と左腰がつながていたり、左首が右腰と繋がっていたりという具合です。また、ある神経や、筋肉の硬さやコリが、内蔵の働きに影響していたり、というふうに、私たちの身体には様々な関連があるのです。

こういうのを私たちは、学校では、「体制ー自律神経反射」とか「内蔵ー自律神経反射」とかいうふうに習いました。つまり、神経や脳の働きに、鍼の刺激を与えることで、有る神経物質を分泌させることで、脳や神経などに「反射」が起こり、それによって、痛んだ箇所が修復されるという考え方なのです。でも、わたしこれは正しいと思っていますが、わたしが更に臨床で学んだことは、「体全体の痛みは、脳内で起っており、痛みは、実は身体ではなくって、脳で感じている」というものでした。

ですから、鍼の刺激で脳から、ベーター・エンドルフィンが分泌されたということで、すでに脳は痛んだ自分自身の脳のある部分を、自分自身の力で修復していることになるのです。それを私たちは、「自己免疫力」とか「自然治癒力」と呼んでいるのです。

でも、もうひとつ、いえることがあります。それは、私たち人間の身体は、ひとつの物体でもあります。物体には、いかなるものにも、「波動」というエネルギーが生じています。特に東洋医学では「陰陽五行」といって、太陽や月、それから、木・火・土・金・水といって、地球上に存在する、5つのエネルギーのエレメントが、私たちの自然環境やからだ全体を支配しているのです。はり治療においても、理屈は同じなのです。はりという、金属による高いエネルギーが、私たちのエネルギーに影響を与えるのです。

通常、正しいエネルギーというものは、右回転をします。ところが神経や筋肉に痛みをともないような場合には、エネルギーの回転は左回転になります。つまり痛みの患部は、左回転のエネルギーが、「メビウス」を描いているのです。メビウスというのは、実は永遠という意味です。ですから、痛みが、治療しない限り、永続的に続くのは、そういう意味からです。ところが、はりという金属のもつ高いエネルギーが、痛みの波動の、エネルギーの回転を正常な右回転に、ただちに変換してしまうというはたらきがあるのです。

こういう考え方は、まだ、教科書はもとより、どの本にも書かれてはいませんが、わたし自身は、こういう考え方をもって、患者さんの治療にあたっています。ですから、今まで使っていました「神経反射療法」とか、つい最近紹介しました「アーキュパンチャー・エネジー・トリートメント」という、わたしが名付けた、名前の名称は、こういう考えがもととなっているのです。ちょっと、難しいお話しになってしまいましたが、これが、わたしが答えられる「鍼は、どうして痛みに効くのですか?」の最新の答えであります。
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029.gif 鍼治療している患者さんは、風邪やインフルエンザにかからなかった

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不思議ですね。昨日今日といつものように治療を行っていたら、二人の患者さんから同じことを言われました。それが、「家族がみんなインフルエンザイにかかってしまったのに、私だけがうつりませんでした」ということなのです。「いままでの私は、本当に身体が弱くて冬になると、真っ先に風邪を引いていました。もちろんインフルエンザ、ノロウイルス、そんなことはしょっちゅうで、毎月のように、何かには感染して寝込んでいたのです。ところが先生、この鍼をしていただいてから、私は、風邪さえひいていません。体質が変わったのでしょうか?」っていう感じなのです。

さきほど、私は不思議ですね。っていいましたが、実はこれは不思議でもなんでもないことです。どうしてか、みなさんは、わかりますか?「体質が変わった」これも正解ですが、もっとわかりやすくいうと「免疫力(自然治癒力)」が強くなったのです。「鍼治療を行うことで免疫力は高まる」ことはもう多くの患者さんを見てきて、もうすでに、わたしたちはよくわかっていることです。ではなぜ、鍼治療は免疫力を高めるのでしょうか?

鍼治療が、肩こり腰痛に劇的な効果を発揮します。そして、肩こり腰痛が改善されると、交流するエネルギーは、正常な状態にもどります。そのこと自体が、免疫力の向上につながってきます。身体は、病気になる以前に、必ず、この肩こり腰痛の状態を作ります。そうなったときは、どこかに気の流れが滞っていたりということで、正常ではありません。逆に言えば、正常でないことをわたしたちに、教えてくれるために、人間の身体は、あえて、肩こり腰痛という不快な状況を作り出すのです。

鍼治療は、身体のいろんなところに、鍼を刺しますが、実はそれらはすべて、「脳の治療」を意識して行われているのです。手にうっても、足にうっても、その刺激は、脊髄を通って最終的には脳に到達します。神経や筋肉の凝りや痛みは、運動器系の症状ですが、大ざっぱにいいますと、大脳の異状から痛みを引き起こすのです。

また、よく自律神経の働きが問題視されますが、自律神経の大本は、脳幹の間脳というところが支配しています。自律神経というのは、自分の意志でコントロールできないから、自律神経といわれますが、内蔵の働き、血液循環、免疫系の大本である白血球の働きなど、そうした、脳の働きは、鍼治療を行うことで、刺激が伝わり、改善してくるのです。だから、強くなる。丈夫になる。元気になる。そういった変化が、身体のなかから起こってくるのです。
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029.gifむずむず脚症候群は指圧鍼灸治療が有効でした
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 ある日、わたしのところに1通のメールが届きました。妊娠8ヶ月の患者さんからのメールでした。「2ヶ月前から、むずむず脚症候群にかかってしまい。痛くてかゆくて夜眠れません。妊娠中ですし、薬を飲むこともできず、我慢してきましたが、もう限界です。ネットで調べたら鍼治療がいいらしいのですが、そちらの治療院では、治療が可能ですか?」たしかこんな内容のメールでした。

 「むずむず脚症候群」というのは、私もかつて学生だった頃、勉強した記憶があり、名前ぐらいは覚えていましたが、治療したことはありません。早速、ネットで調べてみることにしました。脳で鉄分が不足することで神経伝達物質の「ドーパミン」がつくれなくなることで起る病気で、妊娠中の女性に起りやすい病気であることがわかりました。私は、いままで、いろんな病気の患者さんを診させてもらってきました。でも、どちらかというと「神経痛」は、専門って言っていいくらい得意なのですが、「むずむず脚症候群」のような特殊なケースは初めてで、正直いくらか不安はありました。ですが、こころのどこかに「助けてあげたい」という気持ちと「きっと何とかなるに違いない」という気持ちに動かされて、一度診せていただくことにしたのです。

「ベーター・エンドルフィンはむずむず脚症候群の痛みを修復した」

 どうして私がこれくらい楽観的になれるのかといえば、それには訳があります。それは、指圧鍼灸治療、しいては「神経反射療法」には、仮に医学でどれくらい難病といわれた病気でも、この治療では治す可能性があるのです。それは私が治しているのではなく、患者さん自身の治す力「自然治癒力」を引き出すことができたら、後は勝手に身体の方でよくなっていってくれるからです。その「ベーター・エンドルフィン」というのは「ドーパミンン」とにたような性格の神経伝達物質です。ですから「鎮痛作用」「精神安定作用」などがありますから、難病といえども「むずむず脚症候群」のような病気にはぴったりの治療だったのです。

 そして、もうひとつ私は、いかなる病気や症状も、はじめは「肩こり腰痛」から始まることを知っていますので、まず治療でやるべきことがわかっています。わたしのところに来た患者さんも首こり肩こり腰痛が、著しい症状としてでていました。それから、頸椎や腰椎に捻れがあり骨盤に1センチ以上の傾きが見られましたから、そこからまず治療をはじめることにしたのです。結果は初めての治療から、効果を生じました。ずっと、夜眠れなかった患者さんが、痛みが和らいだことで、その夜、久しぶりに夜眠ることができたのです。私は、この患者さんから喜びのメールをいただいて、ホッとしました。どうやら私の見立てや治療は、間違っていなかったということで、これからの治療に自信のような、確信めいたものを感じたからです。

 この患者さんは、合計4回ほどの治療で「むずむず脚症候群」の症状から、ほとんど回復されたそうです。このように、指圧鍼灸治療の可能性というのは、計り知れないものがあるということです。その一番の理由は、くどいようですが、わたしが「治している」のではなくて、患者さん自身の「治す力」「自然治癒力」が働き、自らの力で治しているからです。この場合「ベーター・エンドルフィンはむずむず脚症候群の痛みを修復した」ということがいえるのです。

 こういう説明では納得いかない患者さんのために、もう少し補足すると、こうなります。「むずむず脚症候群」は、脳に鉄分が不足することで、一時的に「ドーパミン」という神経伝達物質がつくられなくなります。「ドーパミン」は、「ベーター・エンドルフィン」と近い物質ですから、鍼で刺激を脳に送っていくことで、ベーターエンドルフィンが、ドーパミンの変わりに手や脚の「痛み」や「かゆみ」をやわらげていったのです。また、鍼治療が回数を重ねることで、ドーパミン系のベーター・エンドルフィンがでやすい脳になってきたことで、この患者さんは、「むずむず脚症候群」の症状から回復することができたのです。
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029.gif 感謝が自然治癒力をひらかせてくれる

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 「宇宙の法則」久しぶりにこのテーマで書かせてもらいます。最近、「治療」をやっていてわたしが意識しているのは「脳の働き」と「エネルギー」のことです。いままでのわたしはどうかと言えば、「骨」「筋肉」「神経」一辺倒でした。自分自身の治療も、かなりそれらを意識して、行なってきました。患者さんに説明する時にも、「運動器系」は、わかりやすいですから、そのように部位を明らかにして説明させてもらいました。いまでも基本的には何も変わっていませんが、やたらと「エンドルフィン」という言葉が多くなったことや。いままでは、「筋肉繊維」とか疲労物質の「乳酸」とかいって、説明させてもらいましたが、「痛みはすべて、脳で感じているのではないか」というようなことを考えるようになってから、治療は「脳」を意識するようになっていきました。こんなことをいきなり書き出しても、治療家ではないみなさんや、たとえ治療家であっても、言おうとしていることが、あまりに突飛で何を言っているのかよくわからないという専門家がほとんどではないかと思います。

 わたしは、1年ぶりに師匠にあってから、師匠の言葉が、頭から離れなくなってしまいました。すこし、自分の頭を整理する意味でも、復習をしてみたいと思います。「物体には、すべて波動というエネルギーが存在する」なぜなら、どんな物体でも、小さく小さく、これ以上小さくすることができないくらい小さくしていくと、「分子や原子」という物理学で対象となるようなミクロの世界に、たどり着きます。少なくとも見えるか見えないかを別にして、物体がそこに存在する以上、「陽子」と「中性子」でできた「原子核」というものがあり、そのまわりを「電子」が回っている。その微細な振動を「波動」といい。動き続けている以上、それは明らかにそこに、「エネルギー」が存在している。ということを認めないわけにはいきません。人間の身体も物体である以上、代謝によって得られる「栄養」意外の「エネルギー」が存在することを認めていかなければならないのです。

 さらに厄介なのは、師匠は「エネルギーには、『意志と意識』が存在する」といった言葉です。「量子力学」事態が難解なのに、この「意志」と「意識」は、ますます持ってわたしの頭の中を混乱させました。「科学」と思っていたことが、どうもそうではないらしくなってきました。もしこれも科学というなら「超科学」です。ただ、わたしは、もともと「ホリスチィック」な考えを持っていまして、「人間のからだそのものが『脳』を中心に全体がすべて繋がっている」というような考え方を持っていました。実際にそうなのです。頚と腰が繋がっていたり、右腕と左足が繋がっていたりというように、身体自体は、「ひと繋がり」というのがこれまでの臨床から得られた成果だと思っています。とすれば、「こころと身体も、ひと繋がりだ」と、一気に、論理の飛躍もあっていいのではないかと思えるのです。

 「病は気から」という言葉を、みなさんはよくご存知です。あの言葉の中の「気」というのは、「エネルギー」のことなのです。漢字には意味が存在します。「気」という字が出てきたら、それは、すべて「エネルギー」のことだなと理解すると、いろんな謎も解けてきます。この「病は気から」というのもそうです。「病は気のせい」というふうに解釈するのではなくて、「その人の『エネルギー』が病んでいるから『病気』になっているんだ」というような解釈が正しいのかと思います。前々回、わたしのブログに「宇宙の波動がめざしているものは『愛』」というようなタイトルで書かせてもらいましたが、その中に「足立育朗さん」という立派な「科学者」なのですが、「超能力者」が登場してきます。この足立育郎さんが、師匠と同じようなことをいっているのです。「物体には、すべて『意志と意識』がある」というのです。そして、さらにその「意志と意識」とは何かというと、足立さんは、「意志は愛、意識は調和」だといわれるのです。

 わたしは、足立さんと師匠が、同じようなことをいっていても別に驚きません。どちらも「超能力者」だからです。どうもわたしのまわりの、知っている人間の中で超能力者といえる人は、ただ一人、師匠しかいませんが、人間は、どうも人間が誰でも持っている「欲」や「エゴ」の部分をどんどん削っていくと、「真我=神我(しんが)」という部分に到達するようです。そうすると、宇宙からのメッセージが情報として入ってくるらしいのです。わたしも、よく宇宙からのメッセージをいただくのですが、残念ながら、わたしの場合は、すべて師匠を通して教えていただいたものです。すべてというのは語弊がありますが、わたしの場合は、まだ、明確に確信を持って断言できないあやふやなところがあるのです。まだまだ、「欲とエゴ」が強すぎるのです。本当に、それらがなくなれば、こんなわたしでも、宇宙からのメッセージや「超能力」をいただけるのではないかと信じています。師匠は、普通の人間では考えられないような力を、「超能力」とも「神通力」ともいわれます。どちらにせよ、わたしたち人間はもともと、「神の分身」ですから、誰にもそのような能力はあるのだと思います。ただ、それを妨げているものがあるとすれば、先程から述べている通り「有り余る欲と、これまた有り余るエゴ的な考え方なのです。本当にわたしの知っている師匠は、まったくといっていいくらい、「欲とエゴ」がない方なのです。たぶん、むかし話題になった足立育郎さんもそのような方なのでしょう。

 話題がそれましたのでもどすことにします。足立育郎さんは、「意識は、調和」とおっしゃいましたが、なにも限定的に考えることはないと思います。わたしは、「意志の愛」と同じくらい、大切に考えていることがあるのです。それは「感謝」です。実はこの「感謝」のこころは、「愛」に匹敵するくらい大切な「キーワード」なのです。感謝があってはじめて、宇宙の波動エネルギーに調和できるのです。むかしから、「治療」を行なっていて、はやく病気が治る患者さんと、なかなか治らない患者さんがいることに気づいていました。その違いはなんだと思いますか?もうおそらくほとんどの方が気づかれたと思いますが、やはり「感謝」だったのです。こんなにまだ、治療家として経験の浅いわたしのようなものでも「ありがとう。ありがとう」と感謝の言葉を連呼してくれる患者さんがいるんです。そういう患者さんは、たとえはじめの状態が、「重症だなあ〜」と思っていても、あれよというまに治られていくのです。

 その反対で、あまりよくならない。経過が悪いわけではないけれど、長引いている患者さんは、それなりの理由があります。こういう患者さんは、タイプとしては二通りあります。ひとつは、いつも、文句や愚痴や他の人の悪口ばかりを言っている人です。もうひとつのタイプは、完璧主義者です。よくも悪くも完璧を狙う人です。ではこの異なるタイプに共通点はあるのでしょうか。実は、ヒントとなるカギは、「欲とエゴ」なのです。前者は、明らかに「エゴ」が強い人です。自分のことばかり考えているので、まわりが見えていません。だから、病気を治す前に、ご自分で「文句・愚痴・悪口」を慎む訓練を行なわなければならないのです。そしてもうひとつの完璧者タイプの人にいえることは、欲です。どうしても完璧を狙おうとする人は、欠けている部分に目をやりがちです。気になるのです。こうなると悪いところしか目がいかないのです。そうなると、なかなか、宇宙を支配している波動エネルギーとは、「調和」できません。ですから、エネルギー的に干渉を受けることになります。それが実は「病気」の実体なのです。

 人間の「脳」は実は、宇宙という大コンピューターがあるとするとそれを受ける「端末機」のようなものです。そして、人間の「脳」は、もともと「愛と調和」というテーマで動いていますから、「ポジティブ」な考え方が大好きなのです。特にわたしの知る限りでは、「楽しい・嬉しい・気持ちがいい・しあわせ」こんな感覚感情が大好きなのです。「ありがとう。ありがとう」といっている人には、よいことしか見えていませんから、その通り、よい方向にしかむいていきません。ところが「心配」や「恐れ」を抱いている人には、やはり、そのように悪い方にしかむいていかないのです。よく師匠がいうことには、「10のうち1つでもよくなれば、そのことに感謝できれば、あとの9は、自然に神さまが、この人はよくわかっているからといって、さっと残りの9を治してくれる」とおっしゃっています。やはり、「感謝が自然治癒力をひらかせてくれる」ことに間違いないようです。それが今回の「宇宙の法則」のひとつです。
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☆わたしたちが泊まった、バンクーバーのダウンタウン、「サンセットイン」というコンド。快適でした。
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029.gif「全科万能」といわれる鍼灸指圧治療を考えてみた

 ついこの間のことです。治療をやっている時に、ある患者さんが話しかけてきました。

 「この前ね。わたしは、血圧が高くて、市民病院の循環器科というところにいったんです。そして、お医者さんに、最近、腕が上がらなくなってしまったんですけどっていたら、『それは科が違いますから、整形外科に受診してください』っていわれましてね。お医者さんて都合がいいですよね。何か困ったことがあれば、『科が違いますから』っていえば、もうそれ以上、話す気がなくなってしまいますよ。そこえいくと先生はすごいね。病院のお医者さんだったら、自分の専門をやるので精一杯なのに、先生のやっていることは、椎間板ヘルニアや偏頭痛、うつ病の治療をやっているかと思えば、逆子や生理痛、更年期障害まで全部治しちゃうんだから。これってほとんど病院でいったら、『全科』ですよ」

 そういえば、鍼灸指圧治療というのは、治療の領域が広いことは確かだ。「整形外科」「神経内科」「産婦人科」「精神科」ともし病院だったら、ひとりで何科までこなすんだろうと、改めて考えてしまった。確かに「全科万能」というまではいかないにしても、ほとんど患者さんがいう症状を聞いて、なるべくその症状が軽くなるように、自分なりに、いろいろ頭の中で考えてみて、今日の治療を組み立て実行してみる。そういうことはいつも普通にやっている。

 いつも普通にやっていること、といってもはじめからそんなに簡単なことではなかった。「頚が回らない」といわれればどうしよう。「左手の小指がしびれている」っていわれればどうしよう。すべてがこんな感じで、はじめた頃は「どうしよう」が先にたち、新患さんの治療は楽しい反面、なにかドキドキしてしまい、普段以上に緊張してしまったものだ。でも、これってよく考えてみるとすごいことだなあ。患者さんにいわれてみて改めて「全科万能」を考えてみた。

 正直いって、こんなことを言うのは、6年間以上も医療を勉強してきたドクターに対して、本当に失礼なことだと思うが、どうして、お医者さんて「治療」ができないんだろうなって思ってしまう。確かに、高価な医療機器や医療器具を使い。とても正確な数値を出したり、「検査」ができるのに、治療という面では、何も問題が解決できない。確かに、「外科的手術」とか「応急処置」など、とてもお医者さんでなければできないこともあるけれど、「対処療法」といいながら薬の力を借りて「症状」を適当にごまかしてしまう。そういうことがよく見られる。患者さんの目から見ると、これでは本当によくなっているのか、悪くされたのかよくわからない場合が実に多い。

 そこに行くと、わたしたち鍼灸指圧師は、そんなに回数を費やさないで、いつの間にか患者さんが困っている症状を、ぴたっとまるで何もなかったように楽にさせるさせることができる。特にたらい回しのようにどこの病院にいってもダメだったという患者さんの喜びをまのあたりにする時、どうしてわたしたちのような鍼灸指圧マッサージ師の治療が、公的な医療の場に取り入れられないのかが、疑問に感じることが多い。というのが正直な気持ちである。

 わたしと患者さんの会話は続く。「そうですね。でもその『全科万能』を可能にしてくれるのもこの鍼があるからでしょうね。この手だけでもすごいのに、この小さな鍼を持つと、わたしたちの手は、一寸法師みたいに万能の力を持ち、鬼ならぬちょっとした病気まで退治することができるんですからね」そうですね。わたしも「鍼」って本当にすごいと思います。わたしもね、前々から、興味はあったんですけど、今度先生のところにお世話になり、あらためて鍼のすごさに驚きました。本当に鍼ってすごいですよ。いったい誰が考えたんでしょうね。この治療を」

 そこまで会話が進んだところで、改めてわたしは気づかされた。「そうですね。本当に鍼はすごいと思いますよ。いったい誰がこの仕組みを考えたんでしょう。でもねもうひとつ言えることがあるんですよ。鍼もすごいですけど、やはり、最終的に治しているのは、患者さん自身の身体なんですよね」「あ!はいはい。わかりましたよ。いつもいつも、先生がおっしゃっている『自然治癒力』『免疫力』っていうんでしょう」「そうです。いくらわたしが腕がよくったって(笑う)、鍼がどんなに効果があるっていっても、火のないところに煙は立ちません。やっぱり、自然治癒力がなければ、何も奇跡は起こらないんですよね。わたしたちは、ただ患者さんが本来持っている治す力=自然治癒力があるから、どんな症状や、どんな病気にも立ち向えるんです。だから、鍼がどんなに素晴らしい仕組みなのか。というより、もともと誰の身体にもあたえられている。身体の仕組みというかシステムにこそ『全科万能』の力があるといえるのです。わたしたちは、そこに導くお手伝いをさせてもらっているだけなんですよ」

 わたしは、この患者さんとの会話で、頭の中がすっかり整理されたようにすっきりしました。

 
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029.gif 薬が治せなくさせている


朝日新聞2月7日 

長く残る痛みに新薬 神経をしずめ脳への伝達抑える
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悩む人は推定500万人


 この見出しからすると「痛みが長く続くことがあり、神経の異常などが原因のようだ」と悩み考える人が推定500万人もいるというわけですね。確かに、体の痛みに苦しむ人は多いです。しかもそれが、長く患うと人間は弱いですから、本当に気が滅入ってしまいます。とても苦しいから、ワラをもすがる思いで、「何でもいいから、この痛みを取ってくれたら、何でもする」と考えるのは、当たり前のことだと思います。しかし、この考え方には重大な落とし穴があるのです。しかも、人を助けるはずのお医者さんが、このような薬を容認するようでは、やっぱり、「医療の重大な過失」といわざるを得ません。

 実は、わたしのところへも、痛みに苦しむ患者さんは、大勢きます。そして、「抹消(まっしょう)性神経障害性疼痛治療薬」、通称「リリカ」を処方される患者さんもたくさんいます。でもこれって、本当にいいのでしょうか?リンクしてある朝日新聞の記事のなかに「リリカが痛みを抑える仕組み」の図が描かれています。「末梢神経」とは、脊柱からでている神経のことです。末梢神経には「体制神経」といって中枢にむかう「感覚神経」と抹消にむかう「運動神経」があります。その図は、その「感覚神経」のシナプスといって神経繊維と神経繊維をつなぐジョイントの部分だと思ってください。このように神経伝達物質により痛みの感覚は伝達されます。この先に何があるかわかりますか。実はこの遠い先には、脳があるのです。このようにわたしたちの感覚神経は、体が感じている「痛み」の感覚をわたしたちの脳に伝えているのです。つまり、感覚神経としては、間違いなく正常な働きです。

 もしこういう感覚が伝達されないと、わたしたちの体はどうなるかご存知ですか。それは大変危険なことが起こりうる可能性があります。以前テレビかなにかで、感覚神経障害の無痛症といって痛みをまったく感じない人についてやっていました。熱さ、寒さも感じない人がどんなに生活に危険を強いられるかよくわかりました。やけどをしても平気、凍傷にあってもわからない、当然、体中は傷だらけ、骨折はするし。さんざんな生命の危険を強いられていました。わたしたちの体に、これといって無駄なものはありません。わたしたちの体は、ほとんど完璧そのものなのです。だから、たとえいやだなあと思ている体の痛みさえも、そこには大きな意味があるのです。

 例えば、肩こり腰痛などの痛みや拘縮を考えてみましょう。どうしてこのようなことが、わたしたちの体におこるのでしょうか。疲れているとき、無理しているとき。何かつらいことやショックなことがあって、こころと身体にストレスを感じているときなどです。筋肉はこういう時に、拘縮することで、動けない身体にさせます。また、痛みは、動くたびに襲ってくるので、自然に活動にブレーキをかけています。つまり、「動いてはいけない」休養が必要であること。「無理をしてはいけない」そういうメッセージが体から届いています。もしそれが、こころの問題だとするならば、あなたの感じ方、考え方を根本的に見直し、考えさせるように、要求させられているのかもしれません。このように、何か大切な深い意味があってのことなのです。わたしたちは、知らず知らず、無理を重ねます。それがどんなに自分にとって大切なことだと思われても、あなたの身体以上に大切なものはありません。ところがその大切な身体も「健康」という二文字が失われ「病気」にならない限りほとんどの人が気がつかないのです。いや気づこうともしないのです。

 ところで、わたしたち治療家が患者さんの身体を治療しようとする時に、大切なものがあります。それはまず第一に感覚神経なのです。特にその中で「痛い」という感覚は、最も大切な治療の手がかりになるものです。これまでの臨床からみて、患者さんの多くは、どこがどのように悪いのか、ほとんどわかってはいません。前にこのブログで、「痛みは優先順位をつけている」というような記事を書かせてもらいました。本当にそうなのです。痛みは、一番つらいところしか教えてくれようとしないのです。つまりそれは、治療者からすると、一番最初に助けてほしいところだから、真っ先にそこを教えてくれているかのようです。しかし、いくらつらい「痛み」とはいえ、まだ「痛い」うちは、救いがあります。これがあまりにも慢性化すると、もう「痛み」としては訴えるのをやめてしまうのです。どんな無痛といわれる「癌」の初期症状でも、まったく、無痛とはいえません。どのような病気も、病気と診断される前には、必ず痛みが伴うものなのです。つまり、「痛み」は、患者さんにとっては、見逃してはいけない大切なメッセージであり、治療者には、病気や症状を解明する診察ポイントであり、病気や症状を治療する大切な治療点になるのです。

 鍼灸師は、最も痛みを感じる部位を知り、そこにある経穴にハリをうちます。そうすると、その刺激は、その皮下の筋肉の中にある感覚受容器といってセンサーのようなものに、ヒットして感覚神経にそって脊柱の中にある脊髄を通って背骨を脳にむかって上昇します。そうして、脳にその刺激が到達すると、痛みを取り、筋肉の拘縮を緩和するエンドルフィンが放出されます。それが、また運動神経に乗って、さっきとはまったく逆の経路をたどり、感覚受容器周辺の筋肉のコリや神経の痛みを解消してくれるのです。ですから、「痛みを伝える物質」を「リリカ」が遮断してしまったとしたら、どうなるのでしょうか。もし、そうなれば、治療の可能性が、遮断されてしまうことになるのです。人間が誕生すると同時に、神からいただいた最高のシステム「自然治癒力」が、発揮されることもなく終わってしまうのです。これが「薬が治せなくさせている」という実態なのです。

 人間は傲慢にも、やみくもに「痛みを抑える」という発想を優先しています。ところがこのような発想は、進展していくと希望がなくなります。どんどん治療薬は効かなくなっていき、それからそれへと治療薬の強さは増していきます。新聞の中にある新薬のひとつに「トラマドール」「トラムセット」というのは、いくら「麻薬」指定はされてないとはいえ、本来なら癌の患者さんが、どうしようもない痛みを少しでも緩和させることを優先するために処方されたものです。いわば、終末医療に用いられるものです。麻酔薬の神経ブロック注射も抗うつ薬も何の意味があるというのでしょうか。一見いいことばかりかいてありますが、ほとんどの患者さんは、強い薬の代償として「副作用」に悩まされる日々を送ることになるのです。それが、「治療」といえるはずがありません。そう考えると、わたしには、この新聞の記事は、疑問ばかりが感じられてしまいます。
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029.gif 指圧鍼灸は脳からエンドルフィンを出やすくする

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 前回も「肩こりも腰痛も筋肉のコリがほぐれて楽になるのではなくて、脳からエンドルフィンが出るから、コリがほぐれるのだ」というようなことを書かせてもらった。わたしもこれまでいろんな方を治療させてもらったが、人の体は、本当に様々である。先日も、ある患者さんが、お尻を突き出すようにしてとても変な格好で治療室に入ってきた。一目で、「Aさん、また、ちょっと無理をしてしまったんだな」と思った。案の定、ベットに横になってもらって診察を開始すると、両足が、ぴったりとくっつかない。相当腰が張っているという証拠だ。Aさんは、腰痛、座骨神経痛、大腿神経痛、しかも両側ととても症状が顕著な患者さんである。この両足が、腰から太ももにかけて張っているので、閉じようとしても、もうすでに自力では、閉じることが出来ない。つまり、今回は、腸腰筋、半腱様筋、半膜様筋、大腿四頭筋の内側広筋に拘縮があるということで大腿神経痛ということがわる。

 Aさんは、見かけはとても若いのだが、70代に近い女性である。体に負担になるような運動を控えてくださいといっても、あまりわたしのいうことは聞いてくれない。こうして、体が痛くなると、わたしを頼ってやってくる。優しいAさん。きょうだいの姉の面倒をよく見て、息子に頼まれれば、その仕事の手伝いをし、お嫁さんに頼まれれば、孫の子守りを進んでやる。若い頃から、体を使うことには慣れていて、何も苦にはならないらしい。サービス精神が旺盛なAさん。しかし、わたしには、よく叱られるAさんである。ところが、最近になってよくわかってきたのだが、Aさんの治療時間が、だんだん短くなっていく。以前は、Aさんも自分の症状がが重症であることがよくわかるのか、治療時間の延長を申し出てくれた。わたしも、正直いって助かることが多かった。できたら、今ある症状は、その日の治療で解消したいというのが、昔から持っていた治療に対する理想である。現実的にはそんなに上手くいかないが、治療時間を延長してもらえると、少なくとも、その可能性は大きくなることはたしかだ。しかし、最近は、Aさんが、どんなにひどい状態で来ても、1時間という枠内で治療が完了してしまう。最近は他にもそういう患者さんが増えてきた。

 こんな時に、私たち治療者は、自分の腕が向上したのだと錯覚しがちであるが、実は、患者さんの体が進化しており、脳がエンドルフィンが出やすい体になってきているのである。昨日見えた患者さんが、最近わたしがうつ鍼の「『ひぎき』を感じる範囲が広がっている」といってくれたのも。じつは、その患者さんの脳から出るエンドルフィンが増大している証拠なのだ。つまり、治療を続けていくと、脳から、エンドルフィンが出る量が増える。免疫力が高まり、脳からエンドルフィンが出やすくなっていることがわかる。人間のからだは、実に不思議なものである。特に、その中でも人間の脳は、神秘にあふれている。今後、さらに科学によっていろんな謎が究明されてくるのだろうが、エンドルフィンや脳の働きを媒介とするわたしたちのような、自然治癒力によって免疫力を高めていく治療法は、今後ますます注目されていくことだろう。
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