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「業務独占資格」とは何か?

004.gif「あん摩マッサージ指圧師」と「整体師」の違いは何か?

 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で「あん摩マッサージ指圧師」と「鍼灸師」と「整体師」について調べてみた。そこで「業務独占資格」という言葉を見つけた。この言葉は、違いを知る意味でとても大切な言葉である。この問題に関心のある方は、是非、覚えておいて欲しい。

 どうしてそのような資格にこだわるかを説明しよう。人体に関する知識と安全に対する教育が余りに成されていないために、「医療過誤」があまりに多いということだ。私が、この仕事を始めてから「医療過誤」で被害に遭われている患者さんが、余りに多いことに驚いた。その多くは、どうしてこのような事故が起こるのか、事実を理解されていない。しかし、間違いなく、被害に遭われているの患者さん自身である。そのほとんどは、訴えるすべもなく泣き寝入りをされてきていることがほとんどのようである。私は、「医療」に携わる者として黙って見過ごすことができないような気がした。

 患者さんとは、治療時間が長い関係上、いろんな話を聞く。ある時、患者さんは、私にこんな話をしてくれた。ある日、「ぎっくり腰」をやってしまい、見てくれる治療院を探していた。その日、たまたま、見つけた「整体院」の看板に「ぎっくり腰」と書いてあるのを見つけた。「背骨の歪み」に原因があるということで、施術を受けた結果が、全く動けなくなりそのまま、病院で、1ヶ月の入院することになった。後でわかったことだが、骨にひびが入っていたということである。私たちも、よく治療院では、「ぎっくり腰」で困った患者さんから電話をもらう。その時は、動かないで安静にするように勧める。一人で、治療院にこれないようでは、筋肉は急激な強縮状態にある。炎症も起こしているかもしれない。したがって、安静状態にして、なるべく動かさないことが、ベストである。3日間くらい安静状態を保持するなら、筋肉は、少しずつ弛緩していき、はじめて治療ができる状態にまで回復するのである。

 それを、無理に矯正しようとしたら、どのような事態が発生するか?また、それがどんなに危険な状態であるかは、その後の事実が物語っている。このように、治療と危険は、常に隣り合わせである。そのために、医療者は、人体の身体の構造(解剖学)や人体の身体の働き(生理学)、また、病理学などを勉強する。そして、安全さを最優先に、臨床実習を積み重ねていかなければならない。そうしてはじめて認められて、人の身体に「治療」を行わせてもらえることができるのである。先に述べたのは一例であるが、それ以外にも、骨にひびが入ってしまった患者さんもいた。そうしたことを念頭に置いて次に私が調べたことを読んで欲しいのである。


072.gif「鍼灸マッサージ師」出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より抜粋

・名称の如何に関わらず、マッサージを業とできる者は「医師」と「あん摩マッサージ指圧師」のみ(業務独占)であり、無免許でこれらの行為を業として行ったものは処罰の対象となる。……

・鍼灸術に関する医療行為に関しては、はり師は「はり業」について、きゆう師は「きゆう業」について、あん摩マッサージ指圧師は「あん摩マッサージ指圧業」について、という形での(業務独占)が規定されており、……

072.gif業務独占資格…………出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

 業務独占資格(ぎょうむどくせんしかく)とは、特定の業務に際して、特定の資格を取得しているもののみが従事可能で、資格がなければ、その業務を行うことが禁止されている資格。名称も独占する。
一般的に業務独占資格の語は、医療や技術における特定の職に使用されるための資格について用いられることが多い。
医療系においては、大学や専門学校などの学科を卒業後に受験資格が与えられ、合格してから実務に就く場合が多い。技術系も大学や専門学校の指定学科を卒業後に与えられる場合と卒業後に実務経験を積んで取得可能の資格がある。

072.gif整体………出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より


☆医療・医業等との関連、法規上の解釈、制限 [編集]

整体師(士)は、医師でないため、医師の名称は使用できない。ドクターの名称についても、医師との紛らわしさを防ぐために、医療系のドクターでない旨、専門分野を明らかにして表記しなくてはならないと、厚生労働省の通知がある。
整体師(士)は、医師法に定める医師ではないので診断を伴う診察を行うことはできない。つまり具体的には医学で使用されている病名を判断してはならない。(「胃潰瘍である」とか「腱鞘炎である」等)。また外科的手術、注射、はり、灸、麻酔、レントゲン撮影、さらには血圧を測ることも医師法など医療関連法により禁止されている。
整体師は、薬剤師ではないので医薬品を調合出来ない。
整体師は、医師でないので投薬や服用の指示は出来ない。
整体師は、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゆう師及び柔道整復師ではないので、当該国家資格を持たない限り、あん摩、指圧、マッサージ、はり(鍼)、灸、接骨、整骨等の用語を使用してはならない
認定資格がある場合でも、整体師は国家資格ではなく、法的根拠のない民間の資格にすぎない。人の体に触って行う治療類似行為(体重をかけて痛みを伴う場合)を行い、それが著しく好ましくない結果をもたらした場合は、刑法の定める業務上過失傷害罪等に問われる場合がある。また、医療機関への受診が必要であるにもかかわらず、これを妨げて相手が死傷した場合に、保護責任者遺棄致死傷罪や、不作為による殺人罪にも問われる可能性もある(ライフスペース主宰者によるシャクティパット事件参照)。
整体師は、「接骨」「整骨」「〇〇療院」「〇〇治療院」という用語は、医師法で認められた病院と紛らわしいため、使用が禁止されている。
治療実績などの広告を出すこと、効果のある病名を掲示すること、「○○流□□派」などの流派の誇示は、「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」の第七条によって禁止されている。〔最高裁判例(S36.02.15 大法廷・判決 昭和29(あ)2861)〕
「あん摩マッサージ指圧師#無資格者問題」も参照
「あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう・柔道整復」以外の狭義の医業類似行為については、「当該医業類似行為の施術が医学的観点から少しでも人体に危害を及ぼすおそれがあれば、人の健康に害を及ぼす恐れがあるものとして禁止処罰の対象となる」とされている(厚生省医務局長通知)。