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こころと身体を病んだ人ほど良い治療家になれる

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この仕事を長年やってきますと、いろんなことがわかってきます。もちろん、こころの観察、身体の観察、人間の観察、人生の観察。いろいろ見る目を養わないと、この仕事は務まりません。ところで、この仕事にはどんな人が向いているか、ご存知ですか?この治療の世界にいるわたしがこういうのもなんですが、やっぱり、「こころと身体を病んだ経験がある人」が、最も、いい治療家になれるチャンスがある人だと思っています。なぜなら、モチベーションが違うのです。

第一、考えてみてください。病気ひとつしたことがない人が、どうして、「こころと身体を病んで苦しんでいる人を助けてあげたい」という気持ちになれますか?やはり同じような苦しみを味わった人でなければ、病んでいる人の気持ちはわからないし、ましてや、助けてあげたいという気持ちにはならないはずです。そうじゃあありませんか?

わたしもこの世界に入って、いろんな治療家に出会ってきました。みなさん、いろんな問題を抱えていて、苦労されている人がなんと多いことか?結構この仕事を目指し学んでいる学生さんも、また実際、治療の世界に入られてがんばっている方も、一般的に言って、モチベーションは、非常に高いです。

例えば、同じ医療の世界にいるお医者さんと比べても、比較にならないほどだと、わたしは思っています。なぜなら、苦労して学び、そして、勤めても、全然お金にならないことは、はじめからわかっているのです。わかっていながら、この世界でがんばれているのは、やっぱり、最終的には、「世のため人のため」とか「困っている人を助けてあげたい」そういう純粋なこころが、有るか無いかの違いではないでしょうか。

それから話しは変わりますが、わたしが、「こころと身体を病んだ人ほど良い治療家になれる」と思ったのには、自分に、痛いとか、苦しいとか、つらいという経験があると、今度、治療していく時に、それが、その人の貴重な武器になるのです。つまり、どうしてあげたら、楽になるのか、もうすでに、その人なりに半分以上は、つかんでいるからです。

そういうわたしもはどうかといえば、実はわたしも患者さんとほぼ同じ痛みや、苦しさや、つらさがわかる一人の患者といっていいくらいの人間です。でも、これらは、すべて何んらかの意味があるからだと思っています。つまり、わたしが、更に良い治療家になるための、必須条件なのだなって、わたしは思っているんです。